- 2005年夏にドイツに2カ月ほど滞在した時に、「サッカー大国のドイツで野球人気はどうなんだろうか?」と気になったので、カールスルーエカウガースという野球チームの練習に1日だけ参加した。
- カールスルーエカウガースのグラウンドに着くと、ヨッヘンという日本語が少ししゃべれるドイツ人の大学生院生がいた。彼は日本の企業で実習をしたことがあったので、僕にチームの紹介をしてくれた。
- ヨッヘンの勘違いで硬式野球の練習に参加することになったが、練習を指導していたアメリカ人のジョーさんというおじさんは少し日本語がしゃべれて、「昔、日本にいたことがあるんだ」と言った。
- ジョーさんは僕が生まれた頃にベトナム戦争で戦っており、負傷して日本にある米軍基地の病院に入院していたのだった。それで、病院にいた時にテレビで日本のプロ野球を観戦して、巨人戦を見るために後楽園球場に来たこともあった。
- 僕がカールスルーエカウガースを訪れたのは2005年夏であり、その前年には「球界再編問題」で近鉄バファローズが消滅して、楽天ゴールデンイーグルスが仙台に誕生していた。巨人のフロントは球界再編では消極的な動きだったが、巨人のフロントが野球ファンの夢を壊すことはやめてほしい。
2005年夏にドイツに2カ月ほど滞在した時に、「サッカー大国のドイツで野球人気はどうなんだろうか?」と気になったので、カールスルーエカウガースという野球チームの練習に1日だけ参加した。
タイトルを見たら、何の関係があるのかさっぱりわからないと思います。ですが、こ
僕は2005年6~8月にドイツを一人旅して、シュツットガルト近郊のドイツ人家族の家
いつもドイツだとサッカーの話ばかりなので、たまには野球も見てみたいと思い、あ
「ドイツはサッカー王国だけど、野球人気はどうなんだろうか?」
というふうに、以前から気にはなっていた。
「平日の夕方6時から、軟式野球チームの練習があります」
と野球クラブの人に電話で教えられたので、昼間はカールスルーエ市内観光をして、
カールスルーエカウガースのグラウンドに着くと、ヨッヘンという日本語が少ししゃべれるドイツ人の大学生院生がいた。彼は日本の企業で実習をしたことがあったので、僕にチームの紹介をしてくれた。
練習場に着くと数人のドイツ人が話をしており、僕もその輪に加わった。日本の新聞
「日本では、一番人気のあるスポーツは野球です。僕は子供の頃は、野球ばかりして
と言いながら紹介した。ドイツ人たちは、
「我々の新聞でも、このように野球が大きく取り上げられるべきだ!」
と笑いながら言った。メジャーの野球中継をいつも見ている人がほとんどで、
「それには、イチローのことも書いてあるのか?」
と質問してきた人もいた。
6時近くになるとたくさん人が集まってきて、その中の一人、ヨッヘンという大学院生の男が日本語で話しかけてきた。日本人の野球選手の名前もけっこう知っていた。
「どうして、君は日本語がそんなに上手で、日本人の野球選手の名前まで知っているんだ?」
と彼に聞くと、
「1年間ほど、東京の企業で実習をしたことがあるんだ。ドイツの総合大学では必
と彼は言った。どうも、日本にいた時に野球が好きになったらしい。
「今日だけ、軟式野球の練習に参加したいんだけど」
とヨッヘンに言うと、色々と教えてくれて、あるグループの練習に参加して、ヨッヘ
「ごめん、オレのミスだ。軟式の練習はあちらのグループだ。あちらに移るか?」
と言われたが、まあまあ楽しい雰囲気だったので、硬式の練習グループに残ることに
ヨッヘンの勘違いで硬式野球の練習に参加することになったが、練習を指導していたアメリカ人のジョーさんというおじさんは少し日本語がしゃべれて、「昔、日本にいたことがあるんだ」と言った。
そこのグループの指導をしていたのは60才近いおじさんで、名前はジョーさんといった。おじさんは僕に、
「君は日本人か?」
と聞いてきたので、
「そうです」
と答えると、おじさんは、
「オレはアメリカ人で、昔、日本にいたことがあるんだ。日本語も少ししゃべれる。
と言って、知っている日本語をしゃべった。さらに、僕の年齢を聞いてきたので、
「36才です」
と言うと、
「オレが日本にいたのは、君が生まれた頃だよ」
と笑いながら言った。
今までに、硬式のボールはほとんど使ったことがなかったので、僕にとってはかなり
「君はフライを取るときに、グローブの出し方が悪いから取れないんだよ」
「君は打つ時に頭を動かし過ぎるから、なかなかジャストミート出来ないんだよ」
などと指導してもらった。僕の野球のプレイスタイルはほとんどが我流なので、詳し
ジョーさんは僕が生まれた頃にベトナム戦争で戦っており、負傷して日本にある米軍基地の病院に入院していたのだった。それで、病院にいた時にテレビで日本のプロ野球を観戦して、巨人戦を見るために後楽園球場に来たこともあった。
練習が終わった後に、かつて日本にいたことがあるという、アメリカ人コーチのジョーさんが気になったので、どうして日本にいたのか、ということを聞いてみた。ジョーさ
「ワシはかつてベトナム戦争に行っていて、8ヶ月間ジャングルで戦闘をしていた。
「・・・そうだったんですか。ということは、東京ジャイアンツを知ったのも、その
「そうだね。ベトナムで酷い目に遭ったワシは、日本のプロ野球中継を見て、戦場で
周りにいたドイツ人も、ジョーさんがかつてベトナムで戦っていたことは知らなかった
別れ際にジョーさんとメルアドを交換したが、メルアドには、[giants](ジャイアンツ)とい
「ジャイアンツというのは、メジャーリーグのサンフランシスコ・ジャイアンツのことです
と僕が尋ねると、ジョーさんは、
「いや、王、長嶋のいた東京ジャイアンツのことだよ。ジャイアンツには、本当に感
とジョーさんは言った。
この話は決してネタなどではありません。こんな上手なネタはとても僕には作れませ
僕がカールスルーエカウガースを訪れたのは2005年夏であり、その前年には「球界再編問題」で近鉄バファローズが消滅して、楽天ゴールデンイーグルスが仙台に誕生していた。巨人のフロントは球界再編では消極的な動きだったが、巨人のフロントが野球ファンの夢を壊すことはやめてほしい。
ジョーさんの話を聞いた後に、僕は巨人のフロントに本当に腹が立った。2005年という
でも、ジョーさんが言っていたように、日本のプロ野球が、ベトナム帰還兵である多く