- 親の学力は子供に大きく影響すると、僕の子供時代の体験から断言できる。学力が高い親は子供の疑問に何でも答えることが出来るからである。
- 僕の父は家族で岐阜城に行った時に、「このお城は誰が建てたの?」と僕と兄が質問をしたら、「勉強しないとわからないぞ。勉強するか?」と言って、その後、「日本の歴史」全18巻の漫画を買ってくれた。
- ただし、幼児期に歴史の漫画だけ買うというふうに偏った教育をすると、社会科はすごく得意になるがその他の教科は苦手になるという問題もある。
親の学力は子供に大きく影響すると、僕の子供時代の体験から断言できる。学力が高い親は子供の疑問に何でも答えることが出来るからである。
親の学力は子供の学力に影響するのか?絶対に影響はあると僕の体験から断言できる。
東京大学を始めとする有名大学の学生の親は高学歴な人が多いという分析調査があるらしいが、親の学力というのは子供に絶対に影響力がある。これは断言できる。
僕は鉄道マニアでもあり、東北地方の仙台在住なのに近畿地方の近鉄特急が大好きだ。その理由は小学校を卒業した頃は兵庫県の西宮市に住んでおり、西宮に住んでいた時に近鉄特急に何回か乗って近鉄特急のファンになったのだった。もちろん、西宮で近所を走っていた阪急電車も好きだった。
それで、近鉄特急ファンだから2012年3月に近鉄が経営する志摩スペイン村に一人で行った時に、スペイン村の中にスペインの歴史を説明している建物があった。その中を歩いていると、5才くらいの女の子とその子の両親が歩いて入ってきた。女の子はスペインの歴史の「大航海時代」「レコンキスタ」という説明版を見て、
「『大航海時代』てなに?」『レコンキスタ』てなに?」
などとお母さんに質問していた。お母さんは、
「そういうことがスペインの歴史であったんでしょ。説明をよく読みなさい」
と答えていたが女の子は、
「説明板は漢字が難しすぎてわからへんもん。お母さん知らへんの?」
とお母さんに質問していた。お母さんは黙ってしまった。
その光景を見ていて僕は、
「女の子は『お母さんも何も知らないから、私も勉強しなくていいんだ』と思ってるんだろうな」
と思った。
僕の父は家族で岐阜城に行った時に、「このお城は誰が建てたの?」と僕と兄が質問をしたら、「勉強しないとわからないぞ。勉強するか?」と言って、その後、「日本の歴史」全18巻の漫画を買ってくれた。
そして、自分が女の子と同じように幼かった頃のことを思い出した。幼稚園の頃に家族で岐阜城に行った時に亡くなった父に、
「お父さん、このお城は誰が建てたの?」
と兄と一緒に質問した時のことを思い出した。父は東北大学を出て大手銀行に勤務していて、司馬遼太郎の「国盗り物語」を読んでいたから詳しく知っていたと思うが、
「難しい話だから、お前らにはまだわからない」
と答えたけど、僕と兄が父をちょっとバカにしたような感じで、
「お父さんは頭がいいかもしれないけど、本当は何も知らないんだ」
としつこく質問したので父は、
「本当に知りたいのか?だったら、日本の歴史を勉強しないといけないぞ」
と真剣な顔をして言われた。
それで、岐阜城から帰ってきて1週間後には家の子供向けの本棚には、「漫画 日本の歴史全18巻」が並んだ。漫画でも十分に中学生レベルの内容だったが、すでに小学2年生だった兄貴はそれだけでは満足せず、高校生レベルの「国盗り!稲葉山城」という漫画まで読んでいた。家族で岐阜城に行ったというのは、僕の父は大手銀行に勤務していたので当時は名古屋支店に勤務していて、それで、家族で岐阜城、岡崎城、名古屋城、熱田神宮などに行ったことがあったのだった。
その後、「漫画 日本の歴史」全18巻をボロボロになるまで読んでいたお蔭で、高校受験までは歴史のテストはいつも楽勝だった。これは、大手銀行に勤務していた親父の教育のお蔭だったと思う。僕は別に志摩スペイン村にいた親子の母親を責めはしないが、母親が勉強が苦手だと娘も勉強の最初の一歩でつまづいたんだなと思った。僕の親父がもしあの場にいたら、
「そんなに知りたいなら、『漫画 世界の歴史』を買ってやろうか?」
と言っただろう。
その後の歴史の勉強だが、僕は幼稚園から歴史の本ばかりを読んでいたから、小学2年生の頃には関ケ原の合戦の時の東軍と西軍の布陣図まで知っているような子供だった。
「松尾山の小早川が裏切って、南宮山の毛利が日和見を決めていたから西軍は負けた」
ということを小2で知っていた。そして小6の時には、「決死の戦場第二次世界大戦・ロンメル将軍率いるドイツ軍対モントゴメリー将軍率いるイギリス軍のエル・アラメインでの死闘」という土曜日にやっていた戦争ドキュメントを見るのが、TV番組の中で一番好きだった。
ただし、幼児期に歴史の漫画だけ買うというふうに偏った教育をすると、社会科はすごく得意になるがその他の教科は苦手になるという問題もある。
ただしこういう教育法については父は後に、
「お父さんが歴史が大好きだから、歴史の本ばかりお前らに買い与えたのは間違いだったかもしれない。子供の頃に、もっと理科系の子供向けの本も買い与えるべきだった。そうしたら、文系と理系の科目をバランス良く興味を持っただろう」
と言っていた。でも、僕も兄も別に間違っていたとは思ってない。歴史から勉強に興味を持ったお陰で2人共あまり塾に行かなくても仙台一高に入れたし、東北大学には入れなかったけどまあまあの大学を卒業できて就職も出来たから。
みなさんも、家族旅行に行った時に子供から「このお城は誰が建てたの?」などと質問された時に、どう対応しますか?親として「さあ、知らないな。そんなのどうでもいいだろ」では、あまりにもカッコ悪いし教育にならないですよね?でも、今はネットがあるから難しいことを子供に質問されたら、「ネットで調べなさい」という教育方法があるそうです。本当に便利な時代になりましたね。(苦笑)
写真は上が志摩のスペイン村と、下が金華山上の岐阜城。2011年から2012年に一人旅で関西と東海地方に行った時に撮影した。