Deutschland-Lab

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ドイツ人は卍をハーケンクロイツと似てるので嫌っている。

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仏教のシンボルである卍と、ナチスドイツのシンボルであるハーケンクロイツは向きが違うだけで似ている。日本人にとっては国教である仏教のシンボルであるが、ドイツ人とユダヤ人にとっては忌まわしいシンボルである。

 

 

仏教のシンボルである卍とナチスドイツのシンボルであるハーケンクロイツ(ハーケンクロイツはドイツ語で、英語ではスワスティカという)が似てることは、日本人ならよく知ってるだろう。僕の家は浄土真宗(一向宗)なので、菩提寺のシンボルは卍である。お寺に行くと当然ながら卍のマークがある。浄土真宗の場合は卍をお墓に彫っている家もある。上は卍とスワチカの違いを表す説明。仏教のシンボルを裏返しにしたのが、ナチスのシンボルのスワスティカである。

 

ところが、この卍がドイツ、イスラエルなどのヨーロッパの数か国ではタブー扱いになっている。理由はナチスドイツに詳しい人ならわかると思うが、卍とスワスティカが似ているからである。仏教とスワスティカの歴史を遡れば、日本の仏教では8世紀の奈良時代に奈良県の薬師寺が卍のマークをお寺に彫っている。その後、卍は日本各地で仏教系のシンボルとして使用されて、戦国時代には陸奥(青森県)の津軽家が卍を家紋として使用したので、津軽家が支配していた弘前市では市の市章を卍にしている。また、阿波(徳島県)の蜂須賀氏も卍を家紋としていたので、今でも阿波踊りの本部は「卍(まんじ)連」という名称であり、阿波踊りを踊る時は、踊り子たちは卍のマークがついた着物を着る。

 

写真下は弘前市のマンホール。市の市章である卍が全てのマンホールに彫られている。

 

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ドイツの左翼団体とユダヤ人団体は、「卍はナチスのシンボルであるハーケンクロイツと似ているので、なるべく使わないように」と圧力をかけている。市章が卍の弘前市と阿波踊りのまんじ連は、過去にクレームを受けたことがある。

 

ところが、誠にくだらないことに、左翼思想のドイツ人とユダヤ人団体が、日本国内に卍のマークが溢れているのを見てビックリして、「可能な限り卍の使用を止めてほしい」などと言い出しているのである!!僕が知る限りでも弘前大学の教授として赴任してきたドイツ人学者が、「弘前市の市章は問題だ。ドイツ人とユダヤ人にとっては、ナチスドイツの不幸な時代のシンボルのハーケンクロイツに似てるから」と言って、弘前市に苦情を言ったという。

 

また、徳島県が県の伝統である「阿波踊り」をドイツとその他のヨーロッパ諸国で文化交流として踊る時には、「卍」のマークが付いてない着物を着ないといけないという。ナチスドイツのスワスティカは逆卍だし、歴史もナチス党の方が第一次世界大戦以後の1920年発祥だから、日本の卍はナチス党のスワスティカと何の関係もないので実にくだらないが、ドイツではスワスティカは禁止なので、このような措置を取らざるを得ないという。

 

また、僕が20代の時にボランティア通訳として働いていて、僕が住む仙台市の姉妹都市であるミンスク市の代表団に仙台市歴史博物館を案内していたら、江戸時代の仙台市の絵画に卍が描かれていた。すると、ミンスク代表の2人の方々は英語で不安そうに、「スワスティカですか?やはり、日本はナチスドイツと同盟していたから、こんな昔からスワスティカを使用していたのですか?」と僕に質問をした。そこで、僕が卍は仏教のシンボルであり、ナチスドイツのスワスティカとは何の関係もないことを説明すると、2人は安心していた。(苦笑)

 

そもそも、卍と向きを逆にしたスワスティカのようなマークは、紀元前から世界各地で色んな団体のシンボルとして使用されており、ナチス党も「アーリア民族」を表すために逆卍を使用したのが理由。だから外国人がどう言おうが、仏教のシンボルの卍を変える必要はない。

 

こちらが卍の説明。元々はインド発祥の仏教とドイツのナチス党だけではなくて、多くの国が世界中で紀元前から卍をシンボルとして使用したことが説明されている。

 

ja.wikipedia.org

 

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写真上は京都の金閣寺周辺の「北山文化」の寺院を表す地図だが、日本では卍は地図のお寺のマークであるため、ドイツ左翼とユダヤ人団体が何と言おうと卍を日本から消すことは不可能である。ドイツ左翼とユダヤ人団体は既に中国の少林寺拳法に圧力をかけて、少林寺拳法のシンボルだった卍を2004年に変更させた。でも、日本文化、特に仏教文化と卍は関係を切ることができないので、日本で卍を禁止することは絶対に不可能なこと。日本で卍を見るのが嫌だったら、左翼思想のドイツ人とユダヤ人は日本に来なければいいだけのことだ。

 

とにかく、日本がどんな圧力を受けようとも、日本の伝統のある素晴らしい仏教文化の

シンボルである卍を変える必要はない。だいたい、日本国内には各地で卍が使用されているのでスワスティカに似てるからと文句を言われても、事実上、卍を日本で禁止にするのはどう考えても不可能なこと。

 

 

 以上、今日は卍(まんじ)とナチスドイツのハーケンクロイツがよく似ているので、ドイツ人は卍まで嫌ってるという事実について説明をしました。ドイツ人の中には「卍を使うのはやめてほしい」という左翼思想の人までいるけど、卍を否定されると仏教文化自体が成立しなくなるので、そんなことはできるわけがありません。