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まとめ(25)ドイツとドイツ人のイメージ

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今日9月3日は菅首相が突然に次の自民党総裁選に出ないと発表をして、約1年という短命の首相で終わることが決まりました。一方でドイツのメルケル首相の方もコロナ対策は上手くいってるとは言えませんが、来年まで16年の長期政権が続くことが決まってます。日本に比べてドイツはの首相は1982年からコール首相が16年、シュレーダー首相が8年、メルケル首相が16年というふうに長期安定政権が続いていて、短期政権が多い日本とは全く対照的です。これについてはまた次の機会にブログ記事に書こうと思います。

 

今日は過去に書いたブログ記事の中から、ドイツ人論とドイツのイメージについて書いたブログをまとめて紹介します。写真上はミュンヘン近郊のダッハウにあった強制収容所跡地に建てられた記念館。ダッハウ強制収容所はナチスドイツ政権誕生後に初めて建てられた収容所であり、収容所の建物が再現されて展示されている。

 

1999年春にシュツットガルト近郊に住むドイツ人家族にホームステイした時に、最後の晩に「日本人の中には、『ドイツ人はなんで残酷なことをしたのですか?』と質問する人がいる」と夫妻に言った。

 

deutschland-lab.hatenablog.com

 

このブログ記事では、僕は1999年春にシュツットガルト近郊に住むH家にホームステイをしてドイツ語を勉強したのだが、H家に滞在した最後の晩にそこの夫妻と、「ドイツ人はなんでナチスドイツの時代に、あんな残酷なことをしたのか?」ということを話し合ったことについて書いている。

 

「日本の友達と知り合いに『ドイツに行って、多くのドイツ人と話をしてきた』と言うと、何人かの日本人は必ず、『ドイツ人はどうしてあんなに残酷なことをしたのですか?ユダヤ人を大量に虐殺したホロコーストの映画、ドキュメントを見たことありますが』ということを質問するんですよ」

と僕が言うと夫妻は口を揃えて、

[Nein! Die Grausamkeiten sind da in der Tiefe, alle Menschen! Nicht nur Deutsche]
「違う!残忍性というのは全ての人間の奥底にある!ドイツ人だけではない!」

と興奮した口調で言ったのだった。僕はこの2人のかなり興奮した状態を抑えようと、
[Gaaaaanz gleich, gaaaaanz gleich waren Japan und Deutschland!]
「日本とドイツは一緒だった、全く一緒だったんです!」
と叫んだ。

 

それで、最終的にはナチスと日本の戦犯に対する連合国の裁判も、かなりいい加減であったことについて話し合った。主人はV1、V2ロケットを発明して、ナチス親衛隊将校待遇だったブラウン博士とそのチームが、どう考えても戦犯だったのに処分されず、それどころかアメリカの宇宙開発計画のトップとして迎えられ、豪華な生活をアメリカで送ったという話をした。そして主人は、

「小さな戦犯は利用価値がないから裁判の後に処刑されたが、大きな戦犯はアメリカとソ連の間の東西冷戦で利用価値があったので、米ソ両陣営で奪い合いになったのだよ」
と言った。全くそのとおりである。これについては、アメリカ政府が戦後にナチス戦犯の多くをアメリカに連れて行った、「ペーパークリップ作戦」を調べればすぐにわかるだろう。

 

ホームステイした家族の長男に 、「君はドイツ人というだけで嫌がらせを受けたことはあるのか?」と質問したら、「ロンドンでイギリス人から嫌がらせを受けたことがある」と彼は答えた。

 

deutschland-lab.hatenablog.com

 

このブログ記事では、僕がホームステイをしてドイツ軍を勉強したH家の長男Jが父のビジネス旅行の時に家族でロンドンに旅行した時に、観光名所で有名なロンドン塔の近くで2人の若いイギリス人男性から嫌がらせを受けたことについて書いている。

 

長男のJの話はこうだった。

「ロンドンに家族旅行をした時にイギリス人の若者2人が俺に近づいてきて、それで、俺に向かって、
[Heil Hitler! Shit German, go back to Germany!](ハイル・ヒトラー!くそったれドイツ人、ドイツに帰れ!)
と大声で言ってゲラゲラ笑って去って行ったんだ。 でも、そいつらが言ったことは的外れなのさ。ポーランド戦線で1945年1月に戦死したお父さんのお父さんは、ワイマール共和国時代にシュトレーゼマンを支持していて、ヒトラーとナチス党は好きでなかったから、[Heil Hitler!]と喜んで言ったわけはないから。そういうことも知らずに、『ドイツ人はみんな第二次大戦中はナチだった』とか誤解しているバカが世界中にいる」
と言って笑っていた。

 

彼以外にも僕の友達のドイツ人弁護士Sも、チェコのプラハにビジネス旅行で仲間数人と行った時に、高級レストランでドイツ人とわかるとウェイターがチェコ人の倍くらいの料金表を持ってきて、「豊かな西ヨーロッパ人ならこれくらい払えるだろう」と言って料金を要求してきたという。

 

この例はちょっとドイツ人に対する嫌がらせとは違うかもしれないが、とにかく、ヨーロッパとアメリカでドイツ人に対して嫌がらせをする人は多いらしい。一方で日本人は第二次世界大戦の時以来ドイツ人とは同じ歴史を歩んでいるので、嫌がらせをする人はいない。

 

ドイツにあまり興味がない知り合いにドイツのイメージを質問したら、「日本とドイツは似ている」と答える人がけっこういた。それは、両国とも第二次世界大戦の敗戦国で焼け野原になったが、早く復興を遂げることが出来たという歴史を指すのだろう。

 

deutschland-lab.hatenablog.com

 

このブログ記事では、ドイツという国に対するイメージについて書いている。

 

僕の知り合いに「ドイツというとどういうイメージがあるか?」という質問をしたことがある。ドイツに旅行に行ったことがないし、近い将来にも行く予定がないようなドイツに無関心の数人の人たちが回答したのは、

「日本とドイツは似ている国という感じがする。両国とも勤勉な国民性で経済大国で、第二次世界大戦で敗戦国になったのに、そこから両国ともに短期間に『奇跡の経済復興』を遂げて、戦後30年ぐらいで世界トップの先進国になった。あとは、ハリウッドの戦争映画でいつも日本軍とドイツ軍が悪役で、その点でも似ていると思うし、日本もドイツも戦争犯罪国として他の国に謝罪している点も似ている」

ということだった。それ以外には僕よりも年上の人の回答だと、

「ナチスドイツ時代の恐怖政治、ホロコーストを描いた映画、ドイツ軍が悪役という戦争映画のせいで、ドイツはロマンチックではなくて怖い国というイメージがある。でも、今のドイツはとても平和だから、ナチスドイツのように怖いとは思わない」

ということを言った人もいた。

 

 

ということで、今日はドイツとドイツ人のイメージについて過去に書いたブログ記事をまとめてみました。ドイツに興味がある人は是非読んでみてください。