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関西から仙台に引っ越したら、慣れるのに時間がかかった

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最近は僕が転校が多かった小学校時代の頃の話を書いてますが、今日は関西の西宮から仙台に引っ越した時の話を書きます。

 

 

子供の時の引っ越しで一番苦労をしたのは西宮から仙台に引っ越した時。当時、関西にはプロ野球チームが4つもあったが、仙台にはプロスポーツがなくて、関西のようなお笑い文化もなかったからつまらなかった。

 

 

僕の両親が東北の仙台出身なんだけど、父が東北大学卒で大手銀行に勤務していたので小学校の時には東京、広島、西宮に住んでいたことは既に何度も書いた。それで、僕が引っ越した中で一番苦労したのは、西宮の小学校を卒業してから仙台の中学校に入学した時である。

 

なぜそんなに苦労したのかというと、小学校から中学校に入学するのは別に転校がなくても、勉強と人間関係が難しくなるので苦労するが、僕の場合はさらに関西の西宮から東北の仙台に引っ越したので、難易度がさらに高くなったのである。関西には吉本興業と松竹芸能というお笑い文化があって、お笑い芸人もたくさんいた。さらに、昭和50年代には阪神、阪急、近鉄、南海というプロ野球球団が4つもあって野球も盛んな土地だった。だが、仙台にはお笑いの文化がなく、当時はまだ東北楽天ゴールデンイーグルスもベガルタ仙台もなかったから、プロスポーツが何もなかったのである。だから、西宮から仙台に引っ越してきた時には、「仙台は本当に田舎でつまらない街だ」と思った。写真上は吉本新喜劇の売れっ子女芸人の島田珠代。関西ローカルではすごく人気がある人である。でも、関西以外の人は知らないかもしれない。

 

仙台がつまらないと思ったのは、街だけでなくて仙台人の気質もとてもつまらないと思った。わかりやすくいうと、仙台を始めとして東北には面白いお笑い芸人があまりいない。10年ちょっと前に、仙台出身のお笑い芸人のサンドウィッチマンが出てきたぐらいである。一方で関西には上方漫才、上方芸人という文化があるから、土日の週末にはお笑い番組をたくさんやっている。それで、吉本新喜劇とお笑い芸人がMCを務めるお笑い番組をたくさにんやっている。一方で仙台は東京の文化圏なのでテレビ東京などの東京ローカルのテレビ番組を数週間遅れでやっている。関西ローカルのお笑い番組は全くやってなかった。30年ほど前に吉本興業が東京に進出してきて、やっと「探偵ナイトスクープ」「吉本新喜劇」を仙台でも深夜に放送するようになった。

 

それで、僕が仙台に引っ越してきた1980年代前半というのは、まだ東北新幹線が盛岡まで開通したばかりで仙台が人口80万人を越えて政令指定都市になる前だったから、かつて伊達65万石の仙台藩があったこと、名門国立大学の東北大学があることを除くと対して注目されない地方都市だった。

 

 

関西人と仙台人の気質の違いについてはすごく悩んだ。西宮にはお笑い文化があったから陽気でおしゃべりな人が多かったが、仙台人はおとなしくて真面目な人が多いので対人関係で苦しんだ。

 

 

関西人と仙台人の気質の違いについてさらに述べると、関西はお笑い芸人が多いから、小学校にも面白い生徒と先生が多かったけど、仙台の中学校はなんか荒れていて不良生徒が多くていじめも多かった。この頃から中学校でのいじめが問題になっていて、僕が入学した中学校1年のクラスでも、優等生タイプの女子がひどいいじめを長期間受けて、3学期には不登校になるという騒ぎがあった。今でも「仙台市 いじめ」で検索すると過去のひどいいじめ事件がヒットするし、仙台市の郡和子市長もいじめ対策を重点に置いている。僕自身も「西日本から転校してきた生意気な転校生だ」という感じで、短期間だがいじめられたことがある。その後、「僕の両親は宮城県育ちだ」と教えたらいじめられなくなった。

 

なんで仙台はいじめが多いのかというと、仙台人を始めとして東北人はおとなしすぎで真面目すぎなので、関西人のように陽気でトークが面白い人が少ないのである。関西の大物お笑い芸人の明石家さんま、笑福亭鶴瓶、ダウンタウンなどは学生の頃に学校に行ったら、「今日も面白いことをしてみんなを笑かしてやろう」ということばかりを考えていたという。一方で仙台にはそういう面白い人があまりいない。学校では生徒は先生の言うことを聞いて大人しく勉強と部活をやっているだけで、友達の会話もあまり盛り上がらない。これは、僕だけが感じていたことでなくて、僕と同じように西日本から引っ越してきた友達も、「仙台人はおとなしすぎる人が多い。西日本人に比べるとつまらない」と言っていた。

 

 

女子生徒も恥ずかしがりやでおとなしい生徒が多くて男子に話しかけない女子もいたので、何を考えてるのだかわからない人が多かった。

 

 

これは、男子だけでなくて女子も全く同じで、女子は恥ずかしがりやが多くて西日本の女子のように活発に男子に話しかけてこない。僕は過去に書いたブログで広島と西宮の小学校には、男子に陽気に話しかけてくるおしゃべりな女子が多かったことを書いたが、仙台の女子は恥ずかしがりやで大人しい女子が多いので、気軽に話しかけてくる女子が少なかったから、僕のことをどう思っているのかわからないことが多かった。芸能人であげてみても久本雅美、上沼恵美子など西日本出身の女性お笑い芸人はかなり多いが、東北出身の女性お笑い芸人というのはあまりいない。当然ながら、写真上にあげた吉本新喜劇の下ネタ女芸人の島田珠代、キレ芸の女芸人の未知やすえみたいな女性は東北では見たことがない。

 

 

なぜ仙台の中学校では男女はあまり会話をしないのかというと、10年ほど前までは仙台市を含む宮城県の高校は別学が多かったから。高校は別学になるので中学校3年になると男女は会話をしなくなるという、他の県とは逆の現象があった。

 

 

なんで、仙台の男女はあまり会話をしないのかというと、一つの大きな原因は10年ほど前までは仙台市を含む宮城県の高校は男女別学が多かったことがあげられる。僕が高校生だった昭和時代末期は僕が学んだ高校は公立男子校だったし、仙台育英、東北高校などのスポーツで有名な私立高校も別学だった。他の都道府県とは違って男女別学が多かったから中学校3年生になっても、「どうせ、別の高校に行くから」という理由で、男女はあまり会話をしなかった。恐らく、男女共学が多いという都道府県では「同じ高校に行こう」という感じで、中学校3年になると男女交際が始まったのだろうけど、宮城県の場合は全く逆なのである。

 

それで、僕が学んだ高校は公立男子校の進学校で、毎年、東京大学と東北大学に合格者を出す高校だったが、高校3年間で女子高校生と話をした回数は30回以下だったと思う。僕よりももっと女子高校生と話をした回数が少なかった友達もいた。だから、高校時代に隣に座ってるかわいい女子を見て、ドキドキするという経験は僕はしたことはない。それでも、高校の同窓会で昔の友達が集まると、「男子校でもけっこう楽しかったな」などと言う人が多い。でも、最近はネットで他の県の人たちとも交流をしていて、ここ以外のミクシィなどのブログで知り合った人たちと会話をすると、「共学校でかわいい女子、おしゃべりな女子と会話をするのは楽しかった」という話を聞くと、やっぱり共学校の方が楽しかったのかななどと思うこともある。

 

 

ということで、今日は中学校に入学する時に西宮から仙台に引っ越してきて、その時に精神的に非常に苦労をしたということを書きました。西宮のある関西地方の人がとてもおしゃべりで楽しい人が多いけど、東北地方の仙台の人たちはおとなしくて真面目な人が多いということは、テレビの「秘密のケンミンSHOW」などを見てもわかると思います。この番組を見ていても関西地方の芸能人はお笑い芸人が多いけど、東北地方の芸能人はお笑い芸人はあまりいないことがわかると思います。だから、今でも関西から東北に引っ越してくると苦労する人は多いと思います。でも、僕が引っ越してきた昭和時代後期に比べると、最近は仙台でも面白い人は増えてるようです。