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なぜ、東北地方出身でトークが上手な有名人はいないのか?

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最近は僕が子供時代に住んだ広島、西宮の話とか、今住んでる仙台の話とかを書いてますが、今日はなぜ東北人でトークが面白い有名人はいないのかという疑問について書こうと思います。何度も書いてますが、僕の両親は仙台出身なのに子供の頃は西日本に住んだことがあった理由は、父が東北大学卒で全国と海外に支店がある大手銀行勤務だったので、西日本の支店で働いていたことがあったからです。

 

 

東北地方出身の有名人で、東北方言でトークをする人はほとんどいない。理由は簡単で東北方言は難解すぎるので、他の地方の人にはわからないから。テレビで東北人がしゃべる時には標準語の字幕が入ることがある。

 

 

関西、関東出身で別にお笑い芸人でなくてもトークが面白い有名人は多いけど、東北出身でトークが面白い有名人が少ないということは、テレビを見てればすぐに気づくことだと思う。東北出身のお笑い芸人というと宮城県仙台市出身のサンドウィッチマン、福島県出身の西田敏行、あばれる君、山形県出身のビートきよし、ウド鈴木、朝倉さや、あき竹城、亡くなったケーシー高峰などがあげられるが、その他にはあまりいない。特に女性でトークが面白い人はほとんどいない。写真上は山形弁で歌を歌ったりトークをしている朝倉さや。彼女は山形出身なのだが、なぜか静岡ローカルのテレビ番組にレギュラー出演している。さらに、ユーチューブでも山形弁で歌を歌っている。

 

それで、なぜ、東北地方出身でトークが面白い人は少ないのかという疑問については、結論から先に述べてしまうが、東北地方の方言は訛りが強すぎて他の都道府県の人たちにはわからないからである。今でもバラエティ番組などで東北地方に芸能人が取材に行くと、下に標準語の字幕が出ることが多い。また、ビートたけしが司会のトーク番組でも、宮城県北部に住む農家の人が農産物の宣伝のために出演して、宮城県の方言で話しを始めたらビートたけしが、「すみませんが、何を言っているんだかさっぱりわかりません」と言って混乱して、その後は東北地方の人が番組に出る時は通訳がつくようになった。

 

 

西日本育ちで仙台在住の僕が父の実家に高校時代に行ったら、父とおじいさんとおじさんの会話が全くわからなかった。父の実家は仙台市から50キロほど北に行った田舎町にあるが、方言がとてもきつかった。

 

 

こういうこともあった。僕の亡くなった父は実家が宮城県北部の栗原市という田舎だが、平成の大合併の前は瀬峰町という小さな町であり、瀬峰駅前には大した店もなく、タクシーの小さな営業所くらいしかない。駅前のバス停には昼間は1時間に1本くらいしかバスが来なくて、朝夕のラッシュ時に20分に1本来るくらいである。

 

僕が高校生だった時には父は銀行の仙台支店の副支店長だったから、仙台の家に家族と一緒に住んでいた。それで、たまには父の実家に行って、父方のおじいさんと実家に住んでるおじさん(父の弟)が父と会話をしているのを聞いていたことがあった。内容は宮城県の農業の話、銀行勤務の父が知ってる日本の経済状況についてなどだった。それで、親戚の3人が話をしている会話を聞いていても、これまでのブログ記事に書いたように西日本で育った僕は、会話がほとんどわからなかった。これは、別にうちに限ったことではなくて、仙台市中心部に住む住民は標準語に近い言葉で会話をするのだが、県庁所在地の仙台市から少し離れた地域の訛りが強い宮城弁は、仙台市民はわからないことが多い。僕の父の実家がある旧瀬峰町は仙台から北に50キロほど離れてるので、何を言ってるかわからないのは当たり前だった。僕の前の職場には旧瀬峰町に住んでいた女性がいたが、「そうだと思いますよ。瀬峰の方言は仙台の人にはわからないと思います」と言っていた。(苦笑)

 

宮城方言では次のような面白い話がある。

 

昔、東北本線が開通した明治時代に、岩手県に住む人たちが「東北一の都会」と言われている仙台に行こうと思って列車に乗った。そうしたら、石越(いしこし)という駅まで来た時に駅員が、「いすこす~、いすこす~」と叫んでいるのが「もすこし~、もすこし~」というふうに聞こえたので、「もう少しで仙台に着くんだ」と誤解した。その後、列車が小牛田(こごた)という駅に着いた時に、駅員が「こごだ~、こごだ~」と叫んでいるのを聞いて、「『こごだ』と駅員さんが言ってるべ。仙台に着いたから降りるべ」と言って、岩手県の人たちは小牛田駅で降りた。それで、岩手県の人たちは小牛田町を見て回って東北一の都会の仙台と誤解して、「仙台よりも、岩手県の盛岡とか花巻の方が都会だな」と思って帰ったという。

 

 

東北地方と沖縄県の方言はとても難解である。理由は東北地方北部と沖縄は大昔は日本ではなくて東北はアイヌ民族、沖縄は琉球民族の土地だったから。そこに京都を首都とする日本国の大和民族が時間をかけて入植して、日本の一部にしたのである。

 

 

 

ネットで「方言が難解すぎる方言」を検索しても、上位には東北の方言と沖縄の方言が入っている。それでは、なんで、東北と沖縄の方言は難解なのかというと、元々は東北地方と沖縄県は日本ではなかったことが理由だろう。日本の本当の標準語というのは大和朝廷にまでさかのぼればわかるように、平安時代と奈良時代に都があった京都と奈良の言葉、つまり関西弁が日本の本当の標準語になる。これは、日本の首都である「東京」という漢字は「東の京」、つまり「東の京都」と書いて「とうきょう」ということからも分かると思う。明治政府が東京に遷都するまでは、日本の中心は天皇の住む京都がある関西地方だった。

 

そして歴史をさかのぼれば、「征夷大将軍」に任命された侍が武家政権である「幕府」を開くことを京都に住む天皇から許された。この「征夷大将軍」という職だが、蝦夷を討つ将軍という意味であり、大和朝廷の敵であった蝦夷地に住むアイヌ人を討伐する将軍に、武家で最も偉い称号が贈られたのである。初めての征夷大将軍は坂上田村麻呂であり、東北地方を治めていたアイヌ人の族長を討って東北の地を平定して、京都にあった平安京の朝廷の領土としたのである。

 

まあ、こういうことを書くと「アイヌ人差別」などと非難されるが、実際、青森、秋田、岩手という東北北部の県にはどう見ても日本語が起源ではないような地名がけっこうある。青森、岩手県には一戸から九戸という地名があるが、これらは明らかに日本語の地名ではないと言われている。僕の父も宮城県北部の出身だから「お父さんにはアイヌ人の血が流れてるかもしれない」と言って、自民党支持の右翼思想の人だったのにアイヌ人差別に対しては「東北人に対する差別だ」と言っていた。

 

簡単にまとめると、東北地方は沖縄、北海道と同じように元はというと日本人の土地ではなかったのに、8世紀の平安時代の頃からどんどんと西日本から日本人が入植して日本人化を進めた土地なのである。そして、アイヌ人と日本人の言語が交わって出来たのが東北地方方言だから、わかりにくいのは当たり前なのだろう。東北の方言にはアイヌ民族の言語の影響があるから、わかりにくいというのが理由である。