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暗いテーマだけど北東北は自殺が多いことについて

 

 

 

 

北日本は秋の終わりになると日没時間が午後5時前になって日照時間が短くなるので、気分が落ち込みやすい。僕は小学校卒業までは広島、関西地方と西日本で育ったので、東北の仙台に引っ越してきて10月以降の日没時間の早さに驚いた。

 

 

 

前回の怖い怪談のブログ記事に続いて、今日もちょっと暗いテーマの記事を書きます(苦笑)。日本の都道府県の自殺者の割合の統計が出ると、いつも北東北の岩手、秋田、青森が自殺者の割合が多いことについてです。上の写真は秋田県沿岸の夕日です。

 

 

北東北地方と北海道は西日本に比べてすごく自殺者が多い。その理由を父が東北地方の宮城県出身の銀行員の息子なので、子供時代は父の銀行の転勤で西日本の松山、名古屋、広島、大阪で過ごして、青年期以降を東北の仙台で過ごした僕が説明しようと思う。

まず、東北地方は秋と冬の日暮れがすごく早い。僕の住んでいる仙台では10月末になると午後5時でもう真っ暗になる。最も北にある青森と北海道では11月暮れからクリスマス、正月の頃には午後3時半頃で暗くなる。仙台でも4時半には真っ暗だ。だから、鬱状態の人たちは日暮れが早いので西日本の人に比べてますます鬱になる。それが、自殺につながるというデータも出ている。僕のように西日本から東北、北海道に引っ越してきた人たちは日暮れが早いのでびっくりする人が多い。10月末という今の時期でも仙台の日没時間は西日本では考えられないだろうが、午後4時50分頃だ。一番短い時期は午後4時10分頃に日没になる。

あと、北日本は暖かい気候が長続きしない。仙台でもゴールデンウィークの頃まで暖房が必要で10月末には早くもまた暖房がいる。つまり、暖房が7か月間は必要。青森、北海道は今頃はもう暖房が絶対に必要。一方、僕が一番西に住んだ町は広島だが、広島では12月初旬に暖房を出して4月始めにはもう暖房をしまう。九州なんかは暖房はクリスマスの頃に出して、春休み前にはもうしまうだろう。この気温の寒暖の差が北日本では自殺率が高くなる原因。データでも赤道近くの熱い気候の国は自殺率が低くてロシアのように寒い国は自殺率が高いというデータが出ている。北極圏で冬は一日中太陽が昇らない国も自殺率が高い。

 

 

 

東北地方は男女ともにおとなしくて保守的な人が多いので、男女交際があまり盛んでない。僕の住む宮城県は2010年までは男女別学の高校がかなり多かった。高校野球の地区大会でも関東から西では女子がチアガールと吹奏楽を担当して男女が盛り上がるが、東北は別学が多かったのでまだ男子中心のバンカラ応援が多い。

 

 

あと、北日本は寒い期間が長いので男女交際があまり盛んでなくて、性格が大人しくて悲観的な人が多いというデータもある。一方、温かい気候が長い西日本は男女交際が盛んで楽観的な人が多いようだ。北日本は女性が厚着をする期間が長くて性格も大人しい人が多いが、西日本は女性が薄着の期間が長くて陽気でおしゃべりということもある。広島、西宮に住んだ時に小学校高学年だったけど同級生の女子が薄着の子が多くてドキドキした時もあった。男子がクラスにいる時に平気で着替えをする女子もいた。小学校高学年なのにパンチラ、ブラチラはいつもあった。とにかく、夏は毎日暑いから女子も仕方がなかったのだろう。

北日本が男女交際が盛んでない一つの理由に、東北地方の多くの県は公立高校でも10年ほど前まで男女別学が多かったということがある。だから夏の高校野球も男の行事というイメージが強くて女子がいない男子中心のバンカラな応援が多い。高校野球の県予選でも西日本の強豪高校のように1回戦からブラスバンド、チアガールがいる全生徒参加のすごい応援合戦があって県予選が盛り上がるということはない。今でも東北の県予選はあまり盛り上がらない。だから夏の甲子園で優勝するまでに100年以上もかかった。

宮城県では仙台育英東北高校のような野球強豪校でも準々決勝くらいにならないと派手な応援合戦はない。秋田県などは「こまち」という新幹線が走っているくらい美人が多いが、やはり、ブラバンとチアガールが出てきて派手な応援をするのは準々決勝くらいからだと、秋田県出身の女性の同僚が言っていた。Youtubeの動画を見ていると、西日本だと一回戦、二回戦でもかなり応援が盛り上がるようで本当にうらやましい。

だから西日本の人たちは、「東北は自然が豊かで温泉が多くて、さらに治安が良くてのんびりしていて落ち着くな」とか言って旅行で来るとほめるけど、「それでは、東北に移住しますか?」と東北人が質問をすると、「いや、東北は仕事が農業と漁業以外は少ないし自然環境が厳しいから、住むのはやめておきます」という人が多い。(苦笑)

 

 

北東北、北海道の田舎というのは北ヨーロッパと似た気候帯なので、北ヨーロッパと同じように税率を上げて失業しても子育てなどの普通の生活を送れる制度にする必要があるが、それに対しては大都会の人たちが反対するだろう。でも北日本で自殺率が高いというのは、地方切り捨てという政治を行ってきた結果である。

 

 

それでは北東北の自殺率を下げるにはどうすればいいのかというと、スウェーデンフィンランドのような北ヨーロッパに近い気候帯なので、北ヨーロッパは消費税などの税率を上げて、失業してもベーシックインカム、失業保険などがたくさん貰えて普通の家族生活が送れるような制度にしている。北東北も北ヨーロッパのように農業、漁業、林業という第一次産業を除くと大手企業などの大した産業がないので、生活保護、失業保険をたくさん貰えるようにして、失業しても子育てなど普通の家族生活が送れるようにしないといけない。

 

しかし、こういう制度にすると大手企業がたくさんあって仕事がたくさんあって、今の消費税率と税制でも普通に生活ができる東京大阪などの大都会の人たちが反対する。しかし、北東北などの地方の田舎で生活が苦しいのは大都市ばかりの生活を優先させて、地方を切り捨ててきた今までの日本の政治の結果なのだから、産業が盛んで収入が多い大都会の大企業と政府が地方の世話もしないといけないだろう。