Deutschland-Lab

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不可解なドイツの車両番号

 

 

 

 

今日はドイツを鉄道旅行していた時に、日本ではまず絶対にありえないことがあったことをブログに書きます。

 

 

ドイツのある駅でICE(日本の新幹線のような超特急)に乗ろうとして座席指定券を買ったら、車両番号が35号車だった。駅に掲示してある特急電車の編成表で確認をすると、31号車が1号車で35号車は5号車だった。

 

 

ドイツのどこかの駅(ルール地方のエッセンだったかな?)でICE(日本でいうと新幹線のような高速特急)に乗ろうとした時に、既にジャーマンレイルパスは持っていたので乗車券はあったから、切符売り場で座席指定券を買った。ジャーマンレイルパスを持っていると特急料金は払わなくてもいいので、座席指定券だけを払えばいい。それで渡された座席指定券を見てあり得ないことが書いてあったのでびっくりした。僕の乗るICE特急の車両番号が35号車だったのである!「これは、なんだ?35両編成のICE列車なんてあるのか?日本の新幹線でも一番長くても16両か17両編成だぞ。35両編成なんてどうやって運用するんだろうか?」と不思議に思った。

 

それで、駅にすべての特急列車の編成表が掲げてあったのでそれを見ると、僕の乗る特急電車は31号車が日本の特急の1号車であり、32号車が2号車というふうに編成表に書いてあった。だから、僕の乗る特急列車の車両番号は35号車なのであった。

 

 

ドイツではどうも朝から車庫を出た順番に車両番号を付けていくので、4番目に車庫を出た10両編成のICE特急だから31号車が1号車ということになってるらしい。日本ではあり得ない車両番号の付け方である。

 

 

これはどうも、ドイツのICEにせよ、IC(日本でいう在来線の特急)にしても、列車が休む車庫があって、そこから朝に出た順番に何号車というのを決めているのでそういう列車番号になるらしい。つまり、朝の6時ころに車庫を出た1番列車の特急は10両編成なら1号車から10号車ということになり、その次に出た列車は11号車から20号車という車両番号がつけられるらしい。

 

もちろん、日本の場合はもっと鉄道のサービスがいいから乗客にわかりやすいように、10両編成の特急ならすべて1号車から10号車というふうに車両番号をつけるだが、ドイツ鉄道会社(DB)の職員にとってはそんなふうに車両番号をつけるのが面倒なので、車庫を出た順番から1号車、11号車、21号車というふうに車両番号を付けてるらしい。

 

だから、ドイツで特急電車に乗る時には駅に掲示されてる特急電車の編成表を必ず確認して、自分の乗る車両は駅のどの辺に止まるのかをわざわざ確認しないといけない。これは日本では絶対にありえない乗客への重い負担である。日本の東京駅で東海道新幹線東北新幹線に35号車なんていう車両番号があったら、「新幹線は一番長い編成でも17両編成なのに、車両番号が35号車なんておかしいだろ?もっと乗客にわかりやすいような車輛番号に直せ!」というふうにすさまじい苦情がくるだろう。でも、これが海外で列車に乗る時の難しいことの一つなのである。

 

ドイツでもよくあるのは、「次の特急電車は2番線に来る」と駅の掲示板に表示されていても、特急電車が着く5分ほど前に急に、「次の特急電車は6番線到着に変わりました」というアナウンスが突然されることがある。海外の鉄道会社というのは、日本のJRをはじめとする鉄道会社のように正確には運行されていないのである。むしろ、日本の鉄道会社ほど正確に運行されてる方が極めて珍しいと思う。少なくとも、ヨーロッパのドイツ、オーストリア、オランダ、ベルギー、ポーランドで鉄道旅行をした僕はそれを実感した。

 

 

こういう海外の鉄道の複雑な事情を見ると、最低でも英検2級くらいの英語力がないと海外で一人で鉄道旅をするのは無理である。わからないことがあったら駅員に質問をして、駅員と会話が成立しないと一人旅をするのは無理なのである。

 

 

まあ、だから、最低でも英検2級くらいの英語力がないと、ヨーロッパを1人で鉄道旅をすることは無理だろう。自分が乗る長距離特急電車の車両番号の確認、突然のアナウンスで到着する電車のホームが変わるということに臨機応変に素早く対応するためには、ある程度の語学力が必要だ。わからないことがあったら当然ながら駅員の人に質問する必要があるので、駅員と英語で会話ができないと鉄道での1人旅は無理である。