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クロアチア対モロッコの決勝戦を見たい・ワールドカップ

日本にPK戦で勝ったクロアチア代表。次は準決勝でアルゼンチンと対戦する。

 

 

今回のワールドカップカタール大会では、強豪国が中堅国に負ける番狂わせが続いているが、強豪国が順当に勝つ大会よりもこういう大会の方が面白いと思う。

 

 

サッカーワールドカップカタール大会が終盤に入ってきてとても面白くなってる。ネイマールとその他のスター選手を擁するブラジルはクロアチアに負けて、同じくレアルとバルサのスター選手を擁するスペインはモロッコに負けた。クリロナを擁するポルトガルもモロッコに負けた。

 

サッカーのワールドカップは2006年ドイツ大会くらいまではやはり前評判の高かった国が順当に勝ち上がってきていて、準決勝はドイツ対イタリア、ポルトガル対フランスという何の番狂わせもないとてもつまらない大会だった。まあ、ビッグクラブにしか興味がないサッカーファンにとってはそれでも面白かったのだろうけど。

 

今回大会はグループステージ(GS)でドイツとベルギーが敗退、アルゼンチンとスペインも敗退の危機があり、準決勝まででかなりのサッカー大国が敗退して、中堅国のクロアチアとモロッコが残るという番狂わせが多い大会になってる。僕はこれはとてもいいことだと思う。モロッコクロアチアの選手の中にはヨーロッパのビッグクラブではプレイしてない選手がかなり多くて、今回のワールドカップで初めて存在を知った選手がかなり多い。こういうあまり有名でない選手がビッグクラブの選手が多い国を倒していくのが、一発勝負のトーナメント戦のワールドカップの面白い点だと思う。

 

 

強豪国敗退が多いというのは、全世界にサッカー教育が浸透してサッカー大国と中堅国の差があまりなくなったことが原因だと思う。これからのサッカー大会では強豪国が簡単に勝つということはないだろう。

 

 

それ以外にも、世界中にサッカーが普及して別にビッグクラブに属していない中小クラブの選手が多い国でも、一発勝負のトーナメント戦なら大国に勝てるというのは面白いと思う。つまり、今の世界のサッカーは大国と中堅国の差がかなり縮まっているので、日本がドイツとスペインに勝ったようにサッカー大国でも戦術を間違えたり油断していると、中堅国に負けてしまう時代にサッカーは入ってきたのだと思う。

 

この兆候は既に2004年のユーロポルトガル大会からあって、グループステージで敗退すると予想されたギリシアが開幕戦で開催国ポルトガルを破ると、決勝戦でもまたポルトガルに勝って奇跡の優勝を果たした。

 

 

この兆候は既に2004年にポルトガルで開かれたユーロ(ヨーロッパ選手権)の頃からあって、最終的に優勝したのはギリシアだが、ギリシアは1次リーグで開催国のポルトガル、スペイン、イタリアと同組という死の組に入ってしまった。当然、大会前の予想ではどこのサッカー評論家も「ギリシアがこの組を勝ち抜けることはないので、3つのサッカー大国がどれくらいギリシアから得点を上げれるかがキーになる」などと言っていた。

 

ところが、ドイツ人のオットー・レーハーゲル監督とドイツ人コーチを中心に代表チームを作ったギリシアはこの死の組を2位通過して、なんとこのグループで敗退したのはデータ的には一番強いイタリアだった。その後もギリシアジダンを擁するフランス、チェコを破って、決勝戦は開幕戦で戦って勝ったポルトガルと再び対戦した。「19歳のクリスチャーノ・ロナウドフィーゴなどのスター選手を擁するポルトガルが、まさか開幕戦と同じような失敗をするはずがない」と予想して、開催国のポルトガル優勝を予想する声が多かったが、ギリシアはドイツ人の名監督レーハーゲルの指揮の下、開幕戦とまた同じような試合を行なって、クラブチームでは控えのFWであるハリステアスが決勝ゴールを決めて、1-0で2回もポルトガルに勝って優勝した。この時、クリロナは人目をはばからずに号泣したので、「クライ・ベイビー」というあだ名がついたのだった。

 

 

強豪国とビッグクラブが順当に勝つよりも、中小国と中小クラブが番狂わせを起こして強いチームに勝つのを見る方が、スポーツ観戦としては絶対に面白い。

 

 

弱い国が強い国を倒す、あるいは弱いクラブチームが強いクラブチームを倒すという番狂わせが大好きな僕としては、このユーロのポルトガル大会はとても面白かった。今で絵も僕はヨーロッパのバイエルン、レアル、パリサンジェルマンのようなビッグクラブの有名選手にはあまり興味がなくて、中小のクラブがビッグクラブを倒すというジャイアントキリングが大好きである。僕は大好きなドイツのブンデスリーガではいつも優勝するバイエルンは大嫌いで、自分がかつて1年ほど住んでいたシュツットガルト、ドイツ人友達がサポーターをしているデュッセルドルフなどが好きである。その次くらいに好きなのが打倒バイエルンの一番手のボルシア・ドルトムントドルトムントは1995年にNHKのBSで中継をしていた頃から応援している。

 

とにかく、サッカーのワールドカップにしてもヨーロッパと日本のJリーグにしても、お金を持ってる国とクラブチームが大金をばら撒いて勝つよりも、中小の国とクラブチームが必死に練習をして努力をして格上のチームに勝つのを見る方が面白いとは思いませんか?僕は中小チームが強大なチームに勝つ方が、サッカーでも野球でも絶対に面白いと思います。