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パリ五輪で日本は20個の金メダルという世界第3位の金メダル獲得数だった

 

パリオリンピックが終わったが、日本の金メダル獲得数は地元開催のフランス、スポーツ大国のドイツに勝る20個で全体の3位だった。ロシアが参加してないとはいえ出来すぎの結果だった。

 

 

パリオリンピックが終わったが、日本五輪チームが獲得した金メダル数はアメリカ中国に次いで3位、メダルの総獲得数も45個と、開催国フランス、イギリス、オーストラリアに次いで6位という大健闘だった。もちろん、この結果は純粋に嬉しいのであるが、日本が開催国フランス、フィジカルパワーで日本人よりもはるかに勝るドイツなどよりも金メダル獲得数が多いというのは、ちょっと不思議な結果だったと思った。

 

しかも、特に柔道混合団体ではフランスはフィジカルでアジア人に勝る黒人選手を5人出してきて、地元フランスを勝たせるためみたいな不可解な判定、不可解なルーレットによる決定戦の組み合わせ決定があったにもかかわらずである。ああいう審判の不可解な判定がなかったら、日本の金メダル数はあと2個くらい増えていただろう。逆に言うと、フィジカルに勝る黒人選手をフランスは5人も出してきたのに、柔道日本人選手はよく健闘したといえる。

 

確かに日本人選手は自国開催の前回の東京大会がコロナ禍のせいで、無観客で海外から来た選手たちも選手村から出て日本国内観光ができないというつまらない大会になってしまい、そのうっぷんを晴らしたいという思いも強かったと思う。でも、日本が開催国で体格でも勝るフランス、ドイツなどの西ヨーロッパ諸国以上の金メダルを獲得したというのは、本当に出来すぎの結果だった。もちろん、一方で水泳、アーティスティックスイミング(旧シンクロナイズドスイミング)のように全くふるわない種目もあった。また、柔道、レスリング、体操などでいつも日本のライバルであるロシアの選手たちが、ウクライナ戦争の影響で出場できなかったという幸運も日本にはあった。

 

 

日本の五輪での大躍進というのは今回のパリ大会だけなのか、それとも次のロスアンゼルス大会でもヨーロッパ諸国よりも多い金メダルを取るのかは、これから大いに注目すべき点だと思う。

 

 

この日本がフランス、ドイツといったヨーロッパのスポーツ大国よりも多くのメダルを獲得するのは今大会だけなのか、それとも次のロスアンゼルス五輪でも続くのかということは注目の的である。ドイツのメダル獲得数が日本よりも少なかったというのは、日本人選手のホームである前回の東京開催の五輪を除けば初めてのことであるが、ドイツ人スポーツ選手はもう五輪でメダルを獲得することに興味がないのだろうか?

 

確かにドイツ人スポーツ選手はもう五輪でメダルを取ることにあまり興味がないのかもしれない。今回のパリ大会で、日本は夏季と冬季五輪を合わせて合計で600個目のメダルを取ったが、ドイツは東西ドイツに分裂していた時代も含めると、特に東ドイツがすごく強くて、既に夏季と冬季五輪で合計1000個以上のメダルを獲得している。冬季五輪に至っては日本は自国開催の長野五輪でも5個の金メダルだったが、ドイツは12個の金メダルを獲得している。それ以外の冬季五輪でもドイツは常に10個以上の金メダルを獲得して、いつもアメリカ、ノルウェーと金メダルの獲得数を争っている。

 

 

ドイツ、フランスなどのヨーロッパのスポーツ大国ではサッカーが人気がありすぎて、五輪よりもサッカーW杯に注目する人が多い。また、柔道、レスリングのようなアマチュアスポーツはメダルを取っても大金が稼げないが、サッカーならプロの1部リーグで1年間活躍すれば数億円の大金が稼げる。

 

 

さらに、日本の体操で金メダルを3個、銅メダルを1個取った体操の岡選手が報奨金の合計がたったの2千万円ほどだったということでわかるが、五輪で金メダルを取ってもあまり大金は入らないのが現実である。2千万円ほどだったら、プロ野球かサッカーJ1リーグで、1年間スタメンだった選手が貰える年俸と同じである。

数日前に僕がドイツの地域密着の柔道クラブを訪れたブログ記事を書いたが、ドイツ、ヨーロッパでも超人気スポーツのサッカーに比べると、柔道大会でヨーロッパ王者になってもあまり賞金は貰えないと、ドイツ人のコーチは言っていた。だから、メダルを取ったアスリートを経済的に支える体制を作らないと、オリンピックでメダルを取りたいというアスリートは減っていくだろう。