- 大谷翔平が連日ニュースで大騒ぎされる最大の理由は、野球の神様と言われるベーブルースを超えているから。ベーブルースのように投手と打者の両方で大活躍する選手は約100年間メジャーリーグでは出なかった。
- ベーブルース以後、ミッキー・マントル、ピート・ローズのような偉大な選手はたくさんメジャーに現れた。しかし、彼らですら打者として大成功するのが限界であり、今の大谷のように投手と打者の両方で大成功するというのは信じらないことなのである。
大谷翔平が連日ニュースで大騒ぎされる最大の理由は、野球の神様と言われるベーブルースを超えているから。ベーブルースのように投手と打者の両方で大活躍する選手は約100年間メジャーリーグでは出なかった。
大谷翔平のニュースが多すぎてたまにうんざりすることがあるなどと思っている人がいるかもしれないが、大谷翔平はなぜそんなに大騒ぎされるのか?それは、野球、特にメジャーリーグの歴史を知っている人ならわかると思うが、野球の神様とすら言われているベーブルースを超えているというのが理由。
ベーブルースはメジャーリーグの野球を大きく変えた選手として、今でもアメリカを始めとして多くの野球ファンから愛されている。実は言うと、ルースがいなければアメリカで野球人気は終わっていた可能性があった。1919年のワールドシリーズでホワイトソックスの主力選手8人が八百長をした疑惑があがって、スター選手だったジョー・ジャクソンを含む8人の選手がメジャーリーグから永久追放されてしまった。この出来事については、映画「フィールド・オブ・ドリームス」、「エイトメンアウト」で描かれている。
当時のメジャーリーグはまだ始まってから30年ほどしか経っていなかったので、野球ファンの多くが嫌気が差して野球人気終わるかもしれなかった。だが、それを立て直したのはベーブ・ルースのニューヨーク・ヤンキースの大活躍だった。今は日本でもアメリカでもホームランを30本以上打つ強打者がいるが、実は言うとルースの出現以前は野球はバント、盗塁、ヒットを重ねて点を取るのが主流で、ホームランをシーズンで30本以上も打つ強打者はいなかった。1925年からはさらにルー・ゲーリックもヤンキースに加わって、ルースと共にホームランを量産するヤンキース打線が誕生した。この一発で最高4点も入るホームランの量産によって、野球は大人気となった。しかも、ルースは難病の子供に明日の試合でホームランを3本打つと約束して本当に打ったり、指でバックネットを指差して予告をして本当にホームランを打つという離れ業をやっている。
ベーブルース以後、ミッキー・マントル、ピート・ローズのような偉大な選手はたくさんメジャーに現れた。しかし、彼らですら打者として大成功するのが限界であり、今の大谷のように投手と打者の両方で大成功するというのは信じらないことなのである。
これほどルースは人気があったので、ヤンキースの前はボストン・レッドソックスでプレイしていたのだが、1918年にルースを擁してレッドソックスはワールドチャンピオンになって以来、2004年まで86年間もワールドチャンピオンになれなかった。これはルースを1919年にヤンキースに放出するという失敗トレードをしたからだとレッドソックスファンから酷評されて、「バンビーノ(ルースのあだ名)の呪い」と20年前まで言われていた。
またルースが投手と打者の二刀流をしていて投手として10勝以上あげてホームランを10本以上打ったのはレッドソックス時代までなので、大谷は約100年ぶりに投手として10勝、打者としてもホームランを10本以上打つという偉業を達成したことになる。この間、ミッキー・マントル。ジョー・ディマジオ、ピート・ローズなどの偉大なアメリカ人の選手がいた。1970年代からは中南米出身の選手たちもメジャーでプレイを始めた。しかし、そういう偉大な選手たちでも日本の雪国である岩手県出身の大谷翔平のように、投手と打者の二刀流で大成功することはできなかった。だから、大谷はすごく偉大なのであり、連日日本では大谷フィーバーが続くのは当たり前のことなのである。
まあ、いくら大谷がベーブルースを超えたので偉大だと語ったところで、そもそも野球とスポーツ観戦に興味がない人にとってはどうでもいいことなんでしょうね。(苦笑)