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外国人がハリウッドの偽の侍映画を見て感動されると困る

My First Time Watching The Last Samurai!!

 

 

前のブログ記事に続いて、今日も映画を見て反応している自分の様子を撮影してYOUTUBEにアップしている外国人たちの動画についてブログに書こうと思う。

 

2003年に全世界で公開された「ラストサムライ」を見て感動して涙を流している外国人美女がたくさんいるのだが、この映画はほとんどがフィクションの話なので、外国人たちが日本に来て「ラストサムライ」の聖地を訪問したいと言っても、フィクションの話なので無理なのである。僕も20年ほど前にドイツ人の女友達から、この映画に

ついて説明してほしいと言われたことがあるが、「この映画はハリウッドの映画会社が作った嘘の話だから無理」と答えたら、彼女はすごくガッカリしていた。(苦笑)

 

「ラストサムライ」のトム・クルーズが演ずるアメリカ軍のオールグレン大尉のモデルとなった人物は、函館戦争で榎本武揚が率いる幕府軍の軍事顧問だったフランス軍大尉のジュール・ブリュネ大尉だという。また、幕末から戊辰戦争の戦いで薩摩長州同盟軍に武器を売ったイギリス人のトーマス・グラバーなどもモデルとなっている。そして、日本側の勝元のモデルとなっているのは、当然ながら西南戦争で最後には自決した西郷隆盛である。だから、この映画は戊辰戦争から西南戦争までの不平士族の反乱を土台として侍が消えゆく様子を一つの話にしているので、この映画を外国人に説明するのは非常に難しいのである。

 

だいたい、渡辺謙が演ずる勝元が流暢な英語をしゃべってアメリカ軍大尉のトムと深く交流して親友になったり、明治新政府の政策に不満を抱いて侍の特権を守るために封建時代に戻そうとしている不平士族たちが、米軍将校のトムと仲良くなるということは絶対にあり得ないことなのだ。不平士族の中には、外国人を日本から追い出すべきという攘夷思想の人たちまでいたというのが事実のようだ。

 

youtu.be

 

この動画は「ラストサムライ」のラストの戦闘シーンで、渡辺謙の演ずる勝元が重傷を負ったのでトムが演ずるオールグレン大尉が介錯をするシーン。とても感動的なシーンなのだが、事実ではこのような戦いはなかったので外国人が「この戦いがあった場所を観光したい」と日本に来て言っても、案内できないのが事実。恐らくこの戦いのモデルとなっているのは、西南戦争の田原坂の戦いと西郷が自決をした鹿児島の城山の戦いだと思われる。

 

youtu.be

 

こちらのイギリス人の女性も「ラストサムライ」を見て感動していたので、「この映画は日本人にとってはちょっと困った映画。なぜならこの映画の話はターミネーター、ジュラシックパークのような嘘の話だから。基本的にハリウッドなどの外国の侍映画は嘘の話ばかりで、日本の映画会社が作った侍映画だけが歴史的に見ても正しい話だ」ということを彼女の動画のコメント欄に書いた。すると彼女から、「詳しい情報をありがとう。いつか日本映画の侍映画を見ようと思います」という返答のコメントが書いてあった。

 

youtu.be

 

こちらの東洋系アメリカ人は日本の侍映画にかなり詳しいようで、黒澤監督の「影武者」「乱」「七人の侍」「用心棒」「椿三十郎」など、多くの侍映画を見ている。しかし、とても残念なことにあまり再生回数が伸びていない。やはり、ハリウッド映画の「ラストサムライ」は全世界でよく知られているが、黒澤監督の侍映画はあまり世界的に知名度がないようだ。それに、ハリウッド映画にはトム・クルーズなどの国際的に有名なスター俳優が出ているが、黒澤監督の映画に出ている日本の俳優は国際的に知名度が低いのが、再生回数が伸びない原因らしい。

 

だから、やはり日本人としては、ハリウッドの嘘の侍映画が国際的に知名度があって、黒澤監督などが作った本物の侍映画が知名度が低いのというのは、本当に残念だし困ったことなのである。(苦笑)