Deutschland-Lab

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クロアチア戦に向けて「勝利病」にだけは陥らないように

 

 

 

 

日本が決勝トーナメントに進めて本当に嬉しいが、過去のワールドカップでは全てベスト16で負けている。決勝Tにまで進めたことで満足してしまったのだろうか?

 

 

サッカー日本代表が決勝トーナメントに進出できたのは嬉しいが、日本代表が決勝Tに進出するのはこれで4回目である。前回のロシア大会ではベルギー代表相手に2-0で後半20分ぐらいまでリードをしていたが、その後のベルギーに3点を奪われて結局は2-3で負けてしまった。当時のベルギー代表は世界ランク5位以内であり、3位決定戦にまで進出したチームである。多くの日本国民が覚えてるように、後半ロスタイムまで2-2だったが、最後にベルギーのキーパーからの電撃的なカウンターを喰らって負けてしまった。

 

2010年に決勝Tに進んだ時もグループステージ(GS)のデンマーク戦の時のように戦えば、パラグアイは勝てる相手だったが、最後はPK戦で負けてしまった。一緒にパブリックビューイングで見ていたドイツ人の友達は、「最低でも120分で決勝ゴールを決めて勝てる試合だった。日本は決定機を何度も作りながらシュートが決まらなかった」と言っていた。日本代表がパラグアイに負けたことにすごく腹を立てていて、「やはり日本はまだ経験不足だな」と言って嘆いていた。

 

 

コスタリカ戦の時のように「勝利病」にだけはかからないでほしい。コスタリカ戦の時には明らかにサッカー大国のドイツに勝ったことで、日本人の多くが「勝利病」にかかっていた。

 

 

それで、もう一度クロアチア戦を前にしてよく思い出してもらいたいのは僕がコスタリカ戦の後に書いたこの記事である。

 

deutschland-lab.hatenablog.com

 

日本は確かにドイツとスペインというサッカー大国に勝った。しかし、日本の本当の実力というよりも、ドイツ戦もスペイン戦も相手の自滅に助けられたというのが勝てた原因だと思う。日本はコスタリカ戦の時のような「勝利病」にかからないためには、日本代表の選手は基本的には「ほとんどのワールドカップ参加国は、俺たちよりも強い。日本は常に挑戦者の心を忘れてはいけない」という気持ちでいてほしい。2010年のパラグアイ戦と2018年のベルギー戦に惜敗したのも、決勝Tまで来れたから日本はけっこう強いんだというような奢った気持ちが日本サッカー選手と、応援する日本人の中にあったと思う。実はいうとこの僕も、2010年にGSでデンマークに勝って2位通過ができた後には、「パラグアイFIFAランクではデンマークより下だから、デンマーク戦のような試合運びができれば勝てるだろう」と油断した気持ちがあった。

 

 

クロアチア代表は前回のロシアワールドカップでフランスと決勝を戦っているから、日本よりもかなり強い」という挑戦者の気持ちで集中して戦わないと、絶対に勝てないだろう。

 

 

だから、今は日本代表の選手たちも応援する日本人たちもGSのドイツ戦とスペイン戦の勝利のことは忘れて、再び挑戦者の気持ちでクロアチアと戦わないといけない。クロアチアレアルマドリーの司令塔のルカ・モドリッチを始めとしてかなり強いチームである。1998年のフランスワールドカップでは得点王になったスーケルを擁して3位にまでなったチームであり、前回大会ではフランスと決勝戦を戦っている。「ドイツ戦、スペイン戦の時のように集中して挑戦者の気持ちで戦おう」と思って戦わないと、クロアチアには勝てないだろう。

 

とにかく、明日の今頃には「日本、ワールドカップで初の準々決勝進出!!」というようなニュースが流れていることを、心から期待している。