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やっとメッシは代表チームで「恋人」を見つけた

アルゼンチン対クロアチア|採点&寸評】MOMはアルバレスとメッシで悩むが…。モドリッチらには流石に疲労の色【W杯準決勝】 | サッカーダイジェストWeb

 

準決勝のクロアチア戦でアルバレスがゴールを決めて、アシストをしたメッシが祝福する。

 

 

 

サッカーは団体スポーツなので、メッシのようなスター選手でもチーム内に自分のことをよく理解しているパートナー、「恋人」が必要である。メッシはやっとアルバレスという恋人を見つけたようだ。

 

 

日本時間の今日の早朝にアルゼンチン対クロアチアのワールドカップ準決勝の試合があって、日本とブラジルにPK勝ちで勝ち上がってきたクロアチアが、また堅守を見せてアルゼンチンを苦しめるから思ったが、試合が終わってみるとメッシのPKゴールの1点、メッシのアシストを受けたアルバレスの2点でアルゼンチンが順当に3-0で勝利した。この試合を僕はリアルタイムではなくて朝のニュースのダイジェストと動画で見たのだが、メッシはやっとアルバレスというアルゼンチン代表での「恋人」を見つけたようだ。これで、次はおそらくエムバペを擁するフランスとの対決だろうが、エムバぺ、ジルーというコンビのいるフランスとどういう戦いになるかが楽しみである。

 

それで、サッカー選手の「恋人」は何なのかというと、サッカーはマラドーナかペレのような1人でドリブル突破ができる選手を除けば、ピッチ上で自分のサッカーをよく理解してくれるパートナーがいて、パスを出すタイミング、オフサイドラインをギリギリで飛び出すタイミングを知っているパートナー選手がいないと、いくら有名選手でも孤軍奮闘ではゴールが決まらないのである。これはサッカーが11人というチームプレイである以上は恋人が必要なのは当たり前である。メッシはずーっとバルセロナではネイマールスアレスと共にゴールを量産してきたが、アルゼンチン代表ではおそらくメッシレベルのプレイに合う選手がいないのか、なかなかメッシはバルセロナのように活躍はできなかった。

 

 

サッカー選手の「恋人」とは何かについて過去に書いたことがあるが、僕のドイツ人友達のSは地元のユースチームでプレイしていた時はいつも弟を恋人としてプレイしたいた。弟なら家族でお互いによく理解してるから、どういうプレイをするかがよくわかったから。

 

 

サッカー選手の恋人とは何なのかについては、過去にブログ記事に書いたことがある。

 

deutschland-lab.hatenablog.com

 

わかりやすい例で言えば、Jリーグが始まった1993年に、元ドイツ代表だったスター選手のリトバルスキージェフ市原に来た時に、「恋人」として1FCケルンで一緒に長い間プレイしていたオルデネヴィッツ(オッツェ)を連れてきた。その後、リトバルスキーブランメル仙台(現ベガルタ仙台)でプレイした時も、オッツェをまたドイツから「恋人」として連れてきた。

 

ドイツ人の友達で東北大学で働いていたSに「なんで、リトバルスキーJリーグでプレイする時はいつもオッツェと一緒なんだ?『リティの恋人』とか言われてるけど、どういうことなの?」と質問してみた。

 

Sはこう答えた。「俺が少年時代にドイツの地元クラブのジュニア、ユースチームでプレイしていた時は、常に弟のマルチンが恋人の選手だったんだ。俺はサイドバックで弟は攻撃的MFだったけど、俺とマルチンは兄弟で同じ家族で育ったから、お互いにどういうプレイをするかよくわかっていたんだよ。今、弟がパスを欲しがってるとか、弟はこのタイミングでゴール前に上がるはずだとか、兄弟だからよくわかっていたんだよ。サッカーはチームスポーツだから、1人だけで相手のディフェンスを突破するのは無理だから、ピッチ上であうんの呼吸でお互いを理解できるよき恋人が必要なんだ。」このSの説明でサッカー選手の恋人がよくわかったのだった。

 

 

メッシとよく比べられるマラドーナは1986年W杯では決勝戦で恋人がいたから優勝できたが、1990年W杯では恋人が累積警告で出場停止だったので負けてしまった。メッシは恋人のアルバレスと共に決勝でプレイをして優勝できるか?

 

 

メッシとよく比べられるマラドーナは、現役時代にアルゼンチン代表内に良き恋人がいた。1986年のワールドカップメキシコ大会の決勝戦では西ドイツと対決したが、後半途中までマラドーナのアシストが輝いてアルゼンチンが2-0でリードしていた。ところが、後半20分頃から西ドイツの反撃が始まってフェラー、ルンメニゲにゴールを決められて残りあと10分で2-2になった。だが、マラドーナはここでFWだけど自分は少し後ろに下がって、上がってきたMFのブルチャガにスルーパスを出した。これでブルチャガはGKと1対1になって決勝ゴールが決まった。この時はブルチャガがマラドーナの恋人だった。

 

その後、1990年のイタリアワールドカップでもマラドーナの率いるアルゼンチンはまた西ドイツと決勝で当たったが、この時はマラドーナの恋人としてゴールを量産していた点取り屋FWのカニージャが累積警告で出場停止だったので、マラドーナはパスを出す相手がなく、また彼自身も後に浦和レッズでプレイしたブッフバルトに徹底的にマークされたので、ほとんど仕事をさせれもらえずにイライラしてイエローカードを貰って、アルゼンチンは0-1で西ドイツに負けた。

 

サッカー選手でお互いをよく理解している恋人は、サッカーの試合ではこれほど重要なのである。メッシはどうやらアルバレスという恋人をアルゼンチン代表で見つけたようなので、決勝でエムバペ、ジルーを擁するフランス(まだ決まってないけど)と対戦する時には、メッシからアルバレスへのパスから決勝ゴールが決まって、アルゼンチンが優勝するかもしれない。