:quality(40)/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/SXGNO7VHMFOPBL6DAWPAT2JSHA.jpg)
- 1月26日はアウシュヴィッツ収容所が解放されてから80周年記念日だったので、ホロコーストを生き延びたドイツ在住のユダヤ人老人が、最近ドイツで台頭する極右主義を心配するという報道をしていた。
- でも、世界を見るとトランプ政権のアメリカ、戦後ずっと周囲のアラブ諸国と戦争をしているユダヤ人国家イスラエルの方がすごく排他的な政府であり、排他的な極右主義が台頭するヨーロッパの中でもドイツでの極右政党の力はまだまだ弱い方である。
1月26日はアウシュヴィッツ収容所が解放されてから80周年記念日だったので、ホロコーストを生き延びたドイツ在住のユダヤ人老人が、最近ドイツで台頭する極右主義を心配するという報道をしていた。
初めに書いておきますが、この記事はナチスドイツの戦争犯罪を否定するつもりは全くありません。
すでに数日前のことだが、1月26日はナチスドイツが第二次大戦中に行ったホロコーストで、最も多くのユダヤ人、ポーランド人などが殺害されたアウシュビッツ収容所がソ連軍によって解放されてから80周年記念日なので、ホロコーストに関する報道を日本のニュース番組でもやっていた。
ニュース番組では90歳以上でアウシュヴィッツ収容所に収容されていて生き延びたユダヤ人の老人2人にインタビューをしていた。1人はおじいさんで1人はおばあさんだった。ニュースでは現地在住の日本人リポーターが、『ドイツはホロコーストの反省からユダヤ人と外国からの移民に対してはずっと寛容な国でしたが、最近は不安定な経済、増加する移民問題に不安を感じて極右政党の「ドイツのための選択肢」(AfD)を支持する国民が増えていて、連邦議会にも議席を持つうようになり、排他的な極右主義が台頭しています』ホロコースト生存者の2人のユダヤ人老人は、「再び極右主義が台頭してきたのが不安だ」と言っていた。上の写真はドイツ東部でのAfDの集会。
でも、世界を見るとトランプ政権のアメリカ、戦後ずっと周囲のアラブ諸国と戦争をしているユダヤ人国家イスラエルの方がすごく排他的な政府であり、排他的な極右主義が台頭するヨーロッパの中でもドイツでの極右政党の力はまだまだ弱い方である。
アウシュヴィッツ収容所が解放されてから80周年記念日だからこういう報道をしたのだろうが、極右主義政党が力を伸ばしていて移民に対して排他的な人が増えているのはドイツだけの問題ではない。既に最近ニュースになっているように、アメリカのトランプ大統領は犯罪歴のある移民を強制送還しているし、メキシコとの国境に壁を建設している。ドイツの隣のポーランドでも極右政党が政権を握っていて、2018年2月には「ポーランド人はホロコーストに加害者側として加担していない。ポーランド人はホロコーストの被害者」という法律ができた。ユダヤ人国家のイスラエルは、これに強く反発している。
そして、ホロコーストの被害者だったユダヤ人が建国したイスラエルが、今では中東でアラブ人をどんどんと殺害して、イスラエル人になれるのはユダヤ人だけという法律を作り、すごく排他的な国になっている。
だから、過去のブログでも書いたが、仙台の東北大学で勤務していた僕の友達のSと妻のMは、「T(僕のこと)とナチスドイツと戦後のドイツについて色々と話し合って、とても勉強になった。確かに第二次大戦終結まではドイツ人が悪いことをしていたけど、戦後はドイツと日本は一度も戦争をしていない。戦争をしているのは、アメリカ、ユダヤ人国家のイスラエルなど第二次大戦の勝者だけ。ドイツと日本は戦後は本当に平和でリベラルな国になったことがわかった」と言って、2人共微笑んでいた。
確かに今では「ドイツのための選択肢」(AfD)という排他的な極右政党がドイツ連邦議会にも数十人の議席を持っているが、この政党の支持基盤はドイツでも特に経済的に貧しい旧東ドイツ地域であり、ヨーロッパの中でも裕福な地域である旧西ドイツ地域ではあまり力を伸ばしていない。ヨーロッパの中ではドイツは極右政党の力はまだ弱い方であり、ドイツに比べるとフランス、ポーランド、トランプ大統領のアメリカ、アラブ諸国と長年戦争をしているイスラエルの方がすごく排他的な政府が実権を握っている。ドイツでの極右主義の台頭よりも、むしろこれらの国の極右政府の方が心配である。