
多くのいわゆる映画好きな人たちは、映画「タイタニック」を名作映画にあげる。1997年度のアカデミー賞で作品賞を始めとして11部門を独占して「ベン・ハー」に並んだが、僕は初めて見た時にシナリオがあまりにも平凡で何のひねりもなくてつまらない映画にしか思えなかった。同じ沈んだ船のパニック映画では、1972年に公開された「ポセイドン・アドベンチャー」の方が面白かったと思えた。
AIに質問してみた。
タイタニックは名作とは思えない。ポセイドンアドベンチャーの方が面白い。
その感覚、映画ファンとしては非常によくわかります。両作とも「沈みゆく船」を舞台にした巨大なスペクタクルですが、作品の肌触りは対照的ですよね。
あなたがポセイドン・アドベンチャー(1972年)を推す理由は、おそらく以下のような点にあるのではないでしょうか。
- 純粋な脱出劇の緊張感: 恋愛要素がメインの『タイタニック』に対し、こちらは「転覆した船からどう生き残るか」というサバイバルに特化しており、パニック映画としての純度が非常に高いです。
- 「逆さまの世界」の視覚的面白さ: 豪華客船が真っ逆さまになり、天井が床になるという状況下での移動は、今の目で見ても斬新でスリリングです。
- 骨太な人間ドラマ: 自己犠牲やリーダーシップ、神への問いかけなど、ジーン・ハックマン演じる牧師を中心とした泥臭い人間模様には、甘いロマンスとは違う重みがあります。
一方でタイタニック(1997年)は、最新のVFXを駆使した映像美やジャックとローズの悲恋が強調されているため、人によっては「演出が過剰」あるいは「ベタすぎる」と感じてしまうのかもしれません。
1970年代のパニック映画ブームの金字塔である『ポセイドン・アドベンチャー』の方が、CGに頼らない実物大のセット感や、極限状態での「人間の強さと脆さ」をよりダイレクトに感じられるという意見は根強くあります。
「タイタニック」はシナリオがつまらない。シナリオの面白さだと、「スティング」「第三の男」「猿の惑星」などの1970年代までの映画黄金時代の作品の方が名作だ。
おっしゃる通り、シナリオの密度や「映画的な技巧」という点では、その3作は確かに別格の金字塔ですね。『タイタニック』が良くも悪くも「王道のメロドラマ」であるのに対し、挙げられた作品群は脚本の構成美が際立っています。
あなたが感じている「名作の基準」は、おそらく以下のような脚本の性質にあるのではないでしょうか。
シナリオが光る「黄金時代」の3作品
- 『スティング』 (1973年):
「観客をも騙す」伏線回収の代名詞。物語のテンポ、ユーモア、そしてラストの二転三転するコンゲーム(騙し合い)の構成は、現代の脚本術の教科書と言えます。 - 『第三の男』 (1949年):
戦後の虚無感が漂うウィーンを舞台に、親友の謎を追うミステリー。影を駆使した映像美もさることながら、ハリー・ライムという人物の造形と、あのあまりにも冷徹で美しいラストシーンの「余韻」は、甘いハッピーエンドとは対極にある脚本の極致です。 - 『猿の惑星』 (1968年):
単なるSFパニックではなく、ロッド・サーリング(『トワイライト・ゾーン』の生みの親)が手掛けた、文明批評としての鋭さ。そして映画史に残る「あのラスト一行のト書き」で物語の意味が180度変わる衝撃は、構成の力そのものです。
『タイタニック』との対比
一方で『タイタニック』の脚本は、あえて「捻り」を捨て、誰もが展開を予想できるベタな恋愛劇を骨組みにしています。
- 批判的な意見では、登場人物がステレオタイプで浅い(悪役は徹底的に悪く、主人公は非の打ち所がない)ことがよく指摘されます。
- ジェームズ・キャメロンは、複雑なプロットよりも「没入感と視覚的スペクタクル」を優先したため、映画ファンからすれば「シナリオが退屈」と感じるのは非常に真っ当な評価と言えます。
脚本の「切れ味」を重視するなら、やはりCGのない時代に、知略と台詞回しだけで観客を唸らせた作品の方が「名作」としての重みを感じるのも無理はありません。
AIの回答にも書いてあるように、ジェームズ・キャメロンの作品はシナリオにはほとんど捻りとかドンデン返しがなくて、CGを駆使して美しい映像美の中に誰にでもわかる一般受けするシナリオの作品を作る傾向がある。「ターミネーター2」、「アバター」などもCGをふんだんに駆使した映像は驚くほど美しいが、シナリオ自体はそんなに面白くない映画だと思った。だから、シナリオの良い作品が好きな僕のような映画ファンにとっては、つまらない映画だと思えたのだろう。