日本では戦争犯罪が教育されていないと主張するアメリカ白人たち

一部のアメリカ白人たちが、「日本の学校では第二次大戦での日本軍の戦争犯罪がちゃんと教育されていない。『火垂るの墓』のような日本人が被害者のアニメ映画ばかりが作られて、日本人が被害者ということだけが強調されている」という動画をYouTubeに投稿して日本を非難している。

今年も年末になって、ひょっとしたらこれが今年の最後のブログになるかもしれないけど、ちょっと題名のような重いテーマが気になったのでそれについてブログに書こうと思う。写真は戦後に開かれた東京裁判での日本人の被告たち。

YOUTUBEを見ていると特にアメリカ白人たちが、「日本では旧日本軍の戦争犯罪について、ちゃんと学校で教育がされていない。日本の映画、アニメなどでは『火垂るの墓』『はだしのゲン』『私は貝になりたい』のような日本人が戦争の被害者という話のものだけが作られていて、日本人の戦争加害の話のものはほとんどない」などと主張している。

こちらは、アメリカ白人男性がYouTubeに投稿した「日本は戦争の被害者を演じている。日本の歴史修正について」という動画

そして、こちらはアメリカ人の老人男性が投稿した、「アメリカは日本を挑発などしていない。真珠湾攻撃を強く主張した日本の山本五十六提督は悪い奴で、真珠湾攻撃が宣戦布告の前に行われたことを後悔した親米派だったのは噓だ」と主張する動画。２つの動画を見ると、日本とアメリカは日米安保で同盟しており、日本は中国、北朝鮮、ロシアの脅威に対して協力して対抗しているのに、友達のはずのアメリカ人がこんな動画を作っているのには驚いた。

youtu.be

２つの動画を見ると、こういうアメリカ人たちは日本に住んだことがなくて、日本人の友達もいないようなので、単にニュース、本、動画などだけから日本の歴史教育の知識を得ているとしか思えない。先にも書いたが、日本の自衛隊とアメリカ軍は協力して中国、北朝鮮、ロシアという東アジアでの脅威に対抗しないといけないのに、アメリカ人が日本の戦争犯罪を追及する動画を作っていて、それに多くのアメリカ人が「日本の第二次大戦での戦争犯罪を許すな。アメリカが大日本帝国を滅ぼして、日本人を含むアジア人たちを救ってやったのだ」という、日本を責めるコメントを書いているというのは本当にびっくりした。

こういうアメリカ白人たちは日本が戦後に中国を始めとするアジア諸国に対して、ODAで大金を支払って援助した事実をよく知らないようだ。また、日本は現在は共産主義国の中国とは領土問題などで対立しているので、日本が中国に強気な態度なのは同じく中国と対立しているアメリカなどの要求でもある。

こういう人たちは日本が戦後いかに中国を始めとしてアジア諸国に、ODA（政府開発援助）などで大金を支払い続けてきたのかということを全く知らないようだ。日本は戦後の高度経済成長の後に経済的に余裕が出来た後、最近まで中国と東南アジア諸国に合計で数兆円の大金を投資している。それに、多くの日本企業がアジア諸国に拠点を作って、現地のアジア人たちを雇用しているし、アジア諸国からの移民と出稼ぎ労働者も受け入れている。これは、日本は戦後にアジア諸国に謝罪をしたが、先方から「言葉での謝罪よりも経済の安定のためにお金を投資してほしい」と要求されたから、そのようにしているということ。某ドラマの有名なセリフの「同情するなら金をくれ」ということだ（苦笑）。

日本があまり謝罪をしていないと思われている原因の一つは、日本が主に戦争犯罪を行ったのが共産主義大国の中国であるということ。YouTubeに動画を投稿しているアメリカ人たちは、南京大虐殺などの日本軍の犯罪が日本では教育されていないと主張しているが、日本が中国に対して強気な態度で接しているのは、日本国民ならよくわかるが、日本は尖閣諸島、台湾問題などで中国と争っており、日本国内の左翼と一部のアメリカ人が主張するように、日本政府が中国に第二次大戦の戦争犯罪を謝罪して弱気な態度で接すると、中国は強気になって尖閣諸島を中国領と認めること、台湾問題から日本が手を引くこをなどを要求してくるだろう。だから、日本が中国に対して強気な態度で接しているというのは、中国、ロシアと対立しているアメリカとNATO諸国の要求でもある。

アメリカ人で日本の戦争犯罪を追及している連中は白人ばかりであり、一方でアメリカ白人が過去にインディアン（アメリカ先住民）を大量に虐殺したこと、黒人たちに人権がなかったことなどについては動画を投稿していない。彼らアメリカ白人たちはハリウッド映画を見て自分たちが正義であると確信していて、第二次大戦で負けた日本人とドイツ人はいくら叩いてもいいと思っているようだ。

まあ、日本のネトウヨなどについても同様のことが言えるが、基本的に再生回数とフォロワーが伸びる動画というのは自分の国のことを褒めたたえて、他の国のことを貶す動画が多い傾向にある。だから、YouTubeの動画の情報などは全く信用できない。(笑)