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ドレスデン空襲記念日には右翼と左翼が激しく衝突する

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2月13日はドレスデン爆撃の記念日であり、イギリス空軍による無差別爆撃でドイツ東部のドレスデンは徹底的に破壊されて、多くの市民が亡くなった。広島長崎への原爆投下と並ぶ連合軍による戦争犯罪である。

 

コロナ禍のせいで忘れられていたが、2月13日から15日はドレスデン空襲記念日であった。イギリス空軍は戦略的には余り意味のないドレスデン市を3日間に渡って徹底的に無差別爆撃をして、街の85%が消失して、約25000人の市民が犠牲になっている。第二次世界大戦の連合軍の戦争犯罪として、広島長崎への原爆投下とドレスデン爆撃が挙げられている。写真上は無差別爆撃後のドレスデン市街。

 

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ドレスデン空襲の記念日にはドイツと外国の左翼団体と右翼団体が集まって、それぞれの過激な主張を掲げて行進をして、穏やかな平和式典が行われない状態になっていた。

 

それで本題に入ると、日本での広島長崎の平和式典が粛々と行われているのに対して、ドレスデン空爆の平和式典では、ネオナチ団体が「イギリス空軍の戦争犯罪を絶対に許さない。ドレスデン空襲の犠牲者を永遠に忘れない」という追悼の主張を掲げる一方で、左翼団体とユダヤ人団体が「ありがとう、ハリス将軍(ドレスデン空爆の指揮を執ったイギリス空軍の指揮官)。あなたはスーパースターだ」という垂れ幕を掲げて行進をしている。そんな喧騒の中でドレスデン平和式典が行われるので、毎年ドレスデン市民はうんざりしており、最近では市民と警察が手を繋いで「人間の鎖」を作って、平和式典を右翼左翼団体が邪魔しないような措置をとっている。写真上は「ありがとう、爆撃屋ハリス将軍。あなたに感謝します」という垂れ幕と、連合国とイスラエル(ユダヤ人の国)の国旗を持って行進する左翼団体。

 

こちらが、ドレスデン爆撃のウィキペディアの詳しい説明。犠牲者の遺体の写真などの残酷な写真もあるので、閲覧には注意するように。

 

ja.wikipedia.org

日本の広島長崎での平和式典が穏やかに行われるのに対して、ドレスデンでは左翼と右翼団体がぶつかって警官隊が出動する騒ぎになっていたので、最近はドレスデン市民が人間の鎖を作って、街の中心部への左翼右翼団体の侵入を阻止している。

 

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写真上はドレスデン空襲の記念日で街の中央部で人間の鎖を作り、過激な左翼と右翼団体の中心部への侵入を阻止する市民たち。最近10年間ほどはこのような人間の鎖がドレスデン中心部に出来ていて、さらに警官が警備に当たっている。日本人の平和団体がこの鎖に参加したこともあった。

 

ドイツの左翼団体が旧敵国の空襲の司令官に感謝しているというのは、日本に置き換えると広島長崎への原爆投下の指揮を執ったアメリカ軍のルメイ空軍大将に感謝するようなものである。広島長崎の平和式典の時にも少数の左翼団体と在日団体などが式典の外で騒いだりしてるが、大きな騒ぎとはなっておらず、ドイツに比べると穏やかな式典になっている。ドイツと同じように連合軍に負けた日本の各都市の平和式典で、左翼団体と右翼団体が激しくぶつかり合うという光景はほとんど見られない。

 

日本ではここまでの大騒ぎにはならないのは、やはり日本人がほぼ単一民族で、ヨーロッパ人ほどは感情的で自己主張が強くなくて「和」を重んじる国民性だからだろう。 一方で欧米の白人というのは、森喜朗前オリンピック委員会会長の失言への厳しい追及を見てもわかるように、自分が正しいと思っている主張は絶対に曲げずに主張する傾向がある。これが日本人と欧米の白人との違いだろう。