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金八先生のような学園ドラマはなぜ衰退したのか?

武田鉄矢主演】3年B組 金八先生 第5シリーズ 5 | 宅配DVDレンタルのTSUTAYA DISCAS

 

 

 

1980年代に大ヒットした「3年B組金八先生」のようなテレビドラマは、今では全く作られなくなった。理由としては金八先生のような話は今の学校には合わないからだと思う。

 

 

タイトルのとおり最近は、「金八先生はいい学園ドラマだったよな」みたいな話をあまり聞かなくなりました。まあ、金八先生は初めてオンエアされて、すごく人気があった時が1980年代前半だから、もう40年近く前の都内の中学校を舞台にしてますよね。だから、今のような学校にスマホを持ってきてパソコンを使って勉強をするような中学生たちにとっては、時代遅れがはなはだしいし、恐らく今の中学生たちには受け付けられないのでしょう。

 

それから、それ以外の原因としては僕もこのドラマを見ていて思ったけど、話が大げさすぎる。杉田かおる鶴見辰吾の中学校3年生のカップルが付き合っているうちに妊娠してしまって、それでもう中絶もできないので15歳で2人は結婚して夫婦になってしまうとか、卒業式前に沖田浩司と直江喜一が放送室に立て籠るという暴力事件を起こして警察に逮捕されるとか、話が極端に異常過ぎるという感じがした。

 

 

金八先生が1980年代に放送されていた時からたまに見ていたが、普通の学校生活を描いても人気が出ないので、15歳で妊娠して出産してしまう女子生徒がいたり、卒業式の前日に校内暴力事件があって生徒が警察に逮捕されたりと、話が極端に大げさすぎると思った。

 

 

だいたい、学園ドラマというのは普通のクラスで普通に授業が行われて普通に3年生たちが進学、就職するという退屈な日々を描いても誰も見ないので、生徒が妊娠するとか、校内暴力事件があって警察に逮捕されるとか、いじめがクラスにあっていじめられた生徒が不登校になってしまうとか、何か学校のクラスに大事件がないと面白い学園ドラマとして成立しないのである。だから、僕は1980年代、90年代と「金八先生」が人気があった頃から何かあまり好きになれなかった。僕は仙台市内の進学校に通っていたが、進学校の生徒たちは同じように結構冷めた目で金八先生を評価していて、「テレビドラマだから視聴率を取りたいから学園生活を大げさに描いてる」などと言っていた。(苦笑)

 

それに、坂本金八先生を演じていた武田鉄矢の話を聞いてみると、今では時代遅れの根性論精神論が好きな人で、簡単に言うと、平成初期までにあった高校野球の延長18回引き分け再試合で選手たちがボロボロになるまで試合をして勝敗を決する姿を見て、感動して涙を流すようなメンタルの人のようである。今は高校野球も科学的に考えて9回が終わったらすぐにタイブレークとか、投手の酷使を考えて延長18回などは絶対にしないで1試合での投手の球数制限が議論されてるような時代である。つまり、武田鉄矢が演じる金八先生が生徒に説く根性論というのが、今の時代の学校生活には合わないのだろう。それに、たまに金八先生が生徒を軽くではあるが、殴るようなシーンもあったと思う。恐らく今の時代ではコンプライアンスなどの問題があるから、学園生活を極端に過激に描いた金八先生の再放送も出来ないと思う。

 

 

今は学校生活を金八先生のように極端に刺激的に描いたドラマは放送されていない。やはり、最近はコンプライアンスが厳しいので女子生徒が妊娠するとか校内暴力を描いた極端な話の学園ドラマは作れないのだろう。

 

 

それに、金八先生だけでなくて、今は学校を描いたドラマ、映画自体がほとんどないと思う。恐らくこれは文部省側からの要求もあると思うが、金八先生のように学校生活を過激に刺激的に描いたテレビドラマなどと作ると、学校教育に変な影響を与える危険性があるので、下手に過激な学園ドラマなどは作れなくなったのだろう。僕が知る限りでは20年ほど前に放送された上戸彩金八先生の娘役だった「金八先生」、仲間由紀恵が面白い女教師を演じていた「ごくせん」、反町隆史が先生を演じていた「GTO」以降は、学園ドラマというのは作られてないと思う。

 

それで、最後にはっきりと言うが、金八先生のように学校生活を極端に刺激的に描いた学園ドラマなどは今後は作ってもらいたくない。少なくとも僕はそんな学園ドラマが人気があっても絶対に見ない。