- 夏の全国高校野球大会で仙台育英が東北勢として初の優勝を果たした。仙台市民としては嬉しく思うが、僕は子供の頃に甲子園球場の近くに住んでいたので、東北の高校がアウェイの地である甲子園で勝つのはとても難しいと思った。
- 甲子園から遠く離れた東北地方の高校が甲子園で優勝するまでに100年以上もかかった理由を、よく考えてもらいたい。一方で甲子園の近くの大阪桐蔭、智弁和歌山などは何度も優勝している。
- ドイツの場合はまだ育成段階であるアマチュアの高校生たちのサッカー大会が注目されることはなくて、注目されるのはプロ選手になった後である。アマチュア時代はのびのびとプレイさせていて、日本の高校野球のような勝利至上主義の大会はない。
夏の全国高校野球大会で仙台育英が東北勢として初の優勝を果たした。仙台市民としては嬉しく思うが、僕は子供の頃に甲子園球場の近くに住んでいたので、東北の高校がアウェイの地である甲子園で勝つのはとても難しいと思った。
甲子園球場で行われた夏の高校野球全国大会で、僕の住む宮城県代表の仙台育英高校が初の全国優勝を果たした。東北勢としては初の全国優勝なので、やはり大きな喜びがあった。仙台育英の選手とスタッフたちには本当におめでとうと言いたいし、仙台市民として感謝もしている。
しかし、僕は過去に何度もこのブログ記事にも書いたけど、父が銀行員の転勤族で小学校卒業までは全国各地を引っ越して生活していたので、甲子園球場のある西宮市に住んでいたこともあった。小学校の行事で甲子園球場まで歩いて行ったこともあった。甲子園球場の近くに住んでいた者からするとわかるけど、東北地方宮城県の高校というのは兵庫県西宮市の甲子園球場は完全にアウェイの心理になるので、甲子園ではいつもの野球が出来なくなってしまってそれで負けることが多い。だから、今まで100年以上は西日本の格下と思われる高校に負けることが多かった。
甲子園から遠く離れた東北地方の高校が甲子園で優勝するまでに100年以上もかかった理由を、よく考えてもらいたい。一方で甲子園の近くの大阪桐蔭、智弁和歌山などは何度も優勝している。
よく考えてもらいたいのは、東北地方の高校が甲子園で初優勝をするまでに107年もかかったということである。過去の歴史を見ると昭和20年代30年代には関西地方の公立高校が優勝していたのに、東北地方の高校が初めて決勝戦にまで進んだのはやっと昭和44年のことである。夏の高校野球は大正時代から始まったのに、東北地方の高校が決勝戦まで行けるようになったのはようやく昭和時代後期から平成時代初期のことである。これはやはり関西地方の兵庫県にある甲子園球場で選抜大会と全国大会が行われるので、甲子園球場に近い関西勢が有利だからだろう。大阪桐蔭、智弁和歌山、天理などの近畿勢の高校が圧倒的に強いのがその証拠である。
ドイツの場合はまだ育成段階であるアマチュアの高校生たちのサッカー大会が注目されることはなくて、注目されるのはプロ選手になった後である。アマチュア時代はのびのびとプレイさせていて、日本の高校野球のような勝利至上主義の大会はない。
僕は過去に、「日本の高校野球のような大会はドイツではあり得ない」というブログ記事を書いたことがある。
deutschland-lab.hatenablog.com
この記事の内容は単に、ドイツでは野球が盛んでないから日本の高校野球のような大会はあり得ないということではなくて、ドイツではサッカーでも真夏の炎天下に同じスタジアムだけで100年以上も行う大会はあり得ないという内容の記事である。そもそもドイツを始めとしてヨーロッパの学校には部活がないから、プロスポーツを目指す運動は地域密着のスポーツクラブで行う。日本のサッカーJリーグのユースチームと全く同じシステムである。というか、日本の方がヨーロッパのサッカー選手育成方法を、約30年前にJリーグが創設された時に取り入れたのである。
それで、ドイツの場合はクラブチームのユースチームでドイツ1位を決める大会よりもアンダー15歳、アンダー17歳という各世代でのドイツ代表チームがあって、そのチ代表ームがヨーロッパの他国代表と戦ってヨーロッパ王者を決めるヨーロッパ大会、さらに世界大会の方がドイツ国内大会よりも注目されているので、日本のようにどこのユースチームが国内大会の王者になったとかは注目されていないようだ。
さらに、ドイツを始めとして他のサッカー大国も同じようだが、まだプロ契約をしてないようなアマチュアの若い選手たちは育成段階なので、サッカーファンはあまり試合結果には興味がないらしい。その代わり、16歳17歳でもアルゼンチンのメッシ、イングランドのルーニーのようにプロ契約をして大金の年俸を貰うようになると、急に厳しい視線にさらされるようになる。最近ではバルセロナのユースチームからプロ選手になった久保建英が16歳で厳しい視線で批判されている。プロ選手なのだから厳しい視線で見られるのは当然である。
果たして、高校野球というまだアマチュアの育成段階の野球選手たちの試合を地区大会からテレビで中継までして、厳しい視線で見るのは正しいことなのだろうか?高校野球でおかしいのは、たとえ全国大会で優勝をしてもプロ野球に入ることが選手に保証されることはなくて、アマチュアの大会なので優勝した選手たちが大金の賞金を貰えることもなくて、優勝した高校が有名になっても選手はあまり得をしないということである。