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高校野球の慶応高校優勝から学ぶ文武両道の在り方

高校野球優勝の慶応 森林監督や大村主将らが横浜・日吉に凱旋 | NHK

 

 

 

慶応高校が夏の高校野球で優勝したが、慶応の生徒はほぼ全員が慶応大学に進学するので受験勉強をする必要がない。受験勉強をしなくていいので、慶応の野球部員たちは全力で野球に打ち込んで強豪高校を倒して日本一になることが出来た。

 

 

僕は夏の高校野球は、はっきり言って真夏の炎天下でスポーツ科学を全く考えずに根性と精神力がメインで行う大会だから嫌いだが、秀才の生徒ばかりの慶応高校が神奈川県大会と全国大会を制して優勝したということは、「文武両道」を考える上で色々と参考になる事実だと思う。

 

慶応高校の生徒はほぼ全員が慶応大学にエスカレート入学するので、大学受験勉強をする必要がない。まあ一部の生徒は東大、京大入学を目指して大学受験をするらしいが、ほとんどの生徒は大学入試のための勉強をしなくていいので、高校3年間のびのびと自分の好きなスポーツ、文化活動に全力で打ち込めるという。慶応高校の偏差値は70を越えており、神奈川県内トップレベルの公立進学校のさらに上である。また、慶応高校の場合は小学校、中学校からずっと慶応に通っている生徒も多い。僕の友達で慶応大学に進んだ人は、「慶応幼稚舎(小学校)からずーっと慶応でエスカレート進学をした人達は、高校までに既に女遊び、酒、たばこをやっていて遊び人が多いんだ」と言って笑っていた。

 

でも、ここに高校生の部活動の文武両道を見出す方法があると思う。慶応の付属、早稲田の付属以外は大学受験をする人が多いから、高校3年生の夏休みが終わると進学校では受験勉強があるので部活動などの勉強以外の活動を止めてしまう生徒が多い。また、高校時代に部活動をしている時も大学受験勉強という爆弾を抱えながら部活動を行うから、進学校では勉強以外の活動を思い切り行うことができない。恋愛、友達との旅行などの高校生特有の活動も受験を考えながらになるから、思い切り行えない。

 

 

慶応高校は全国でもトップクラスの優秀な高校なので入学するのは難しいが、大学入試の勉強はしなくていいので高校時代は勉強以外の活動に思い切り打ち込むことが出来る。ここに日本の学生が文武両道になれるヒントがある。つまり、欧米と同じように大学入試を廃止にして、高校と大学卒業を難しくすればいいのである。

 

 

でも、既に慶応大学への進学が決まっている慶応高校の生徒たちように大学受験という心配事がなければ、スポーツに恋愛に思い切り打ち込むことが出来る。慶応高校の選手たちが慶応高校に入学できるほどに優秀なのに高校野球で全国制覇ができたのは、大学受験がないというメリットを最大限に活かしたからだ。だから、神奈川大会でも横浜、東海大相模などの強豪高校野球を倒して全国大会に出ることが出来た。全国大会でも仙台育英、土浦日大などの高校野球強豪の私立スポーツ高校に勝つことが出来た。

 

つまり、今は少子化で大学全入時代とすら言われているので、大学入試を廃止にして欧米と同じように高校卒業、大学卒業の時に難しい論文と先生との面接試験を義務づけるようにすれば、多くの勉強が出来る優秀な学生たちが慶応高校の生徒たちのように、大学受験勉強を心配することなく、高校3年間を部活動、恋愛、旅行などの勉強以外の活動に打ち込めるようになって、「文武両道」の生徒が日本ではもっと増えるはずだと思う。

 

日本国内でも有数の優秀な生徒が集まる慶応高校の夏の高校野球優勝を見て、僕はそんなことを考えたのだった。