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フランス人選手が苦戦していると自然と観客が国歌を歌い始めるフランス人

パリ五輪】「何やってるんだ、しっかりしろ!」フランスのファンも想定外だった日本の強さ「ファウルに頼らなければ勝てなかった」<DUNKSHOOT>(THE  DIGEST)|dメニューニュース(NTTドコモ)

パリ五輪でフランスの試合を見ていると、フランス人選手が苦戦している時に、自然と観客であるフランス人たちが国歌「ラ・マルセイエーズ」を合唱して応援をする。日本人がやらない応援方法である。

 

 

パリオリンピックで盛り上がっているが、日本人選手は序盤の滑り出しはスケートボード、柔道などで金メダルを獲得したものの、中盤に来て金メダルがなかなか取れない状況になっている。特に前回の東京大会では水泳でかなりメダルを取ったが、今回は水泳でのメダルはゼロである。一方でフェンシングはよく健闘している。

 

それで、日本対フランスのバスケットの試合、日本対フランスの混合団体柔道を見ていた人ならわかると思うが、当然ながら会場はフランス人観客が多いので、フランス代表選手が苦戦していると見ると、観客たちは自然とフランス国歌の「ラ・マルセイエーズ」を歌い出して選手たちを応援した。これは、日本人観客による応援では絶対に見れない光景である。このように観客たちが国歌を歌ったりして母国の選手を応援するのは、第二次大戦の戦勝国によく見られる光景だ。サッカーワールドカップでも、イングランド代表応援のサポーターたちは、後半が始まると自然に国歌を歌い出したりする。

 

 

母国の選手たちが苦戦している時に国民が国歌を歌って応援するというのは愛国心が強い第二次大戦の戦勝国がやる応援方法であり、日本人とドイツ人はこういう応援はしない。いつまで敗戦国と思っているのか不思議に思う。

 

 

まあ、ここでまた「君が代、日の丸問題」を持ち出すと話が長くなるので割愛するが、第二次大戦の敗戦国である日本人とドイツ人は、五輪、サッカーワールドカップなどで、「ニッポン、ニッポン!」「ドイッチュランド、ドイッチュランド!」というふうに国名を連呼して応援をしても、フランス人、イングランド人のように自然と国歌を歌いだすという応援はできない。これが、第二次大戦敗戦国の悲しい現実だ。これは、やはり、日本とドイツは愛国心を疑問視する教育をしているが、第二次大戦の戦勝国では「我々の先祖は勇敢に戦って、日本とドイツを中心とするファシスト枢軸国に勝ったのだ」という教育をしているからだろう。だから、母国の選手たちがスポーツの国際大会で戦っていると、自然と国民たちは国歌を歌って選手を応援する。何か日本人が見ていると本当にうらやましいシーンである。

 

 

日本の国旗国歌には何の問題もない。なぜなら、戦後数年間は連合国が日本を占領して統治していたが、その時代に連合国は国旗国歌を変えなかった。だから、日本の天皇制国旗国歌には何の問題もないのである。

 

 

それで、日本の左翼が言うように今の日本国歌である君が代と日の丸には問題があるのかというと、僕は何の問題もないと思う。1945年9月に米戦艦ミズーリ艦上で日本が無条件降伏をしてから、1952年4月末にサンフランシスコ講和条約が発効をして日本が主権を回復するまで、日本国という国は存在しておらず、主にアメリカ、イギリス、オーストラリアを中心とした連合国が日本を占領統治をしていた。この間に天皇の戦争犯罪を裁いたり、日本の国旗と国歌を変えることもできたのだが、連合国はそれをしなかった。変えたことと言えば、日本国憲法という民主的な憲法を制定したくらいである。

 

これは、日本よりも先に1945年5月に降伏したドイツに対して厳しい占領政策を始めた結果、ドイツがアメリカを中心とする西側連合国統治の資本主義の西ドイツと、ソ連を中心とする共産主義の東ドイツとに分裂してしまったからである。だから、日本には穏健で寛容な占領政策を行って、大日本帝国の遺産である天皇制を象徴天皇として残し、国旗国歌も変えないことにしたのだった。日本を占領していた連合国が変えなかったのだから、天皇制にも国旗国歌にも何の問題もない。「国旗国歌を変えろ」と文句を言っている人たちは、当時の連合国政府に文句を言うべきだろう。

 

だから、日本の国旗国歌には何の問題がないというのは、戦勝国である連合国も認めているのだがら、スポーツの国際大会で日本人選手を応援するために、日本人応援団が自然と君が代の大合唱を始めても何の問題もないのである。