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なぜ日本ではコロナのワクチンが作れないのだろうか?

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日本でコロナに対するワクチン接種が遅れているというのは、日本語は英語に比べると複雑な言語なので、英語のマニュアルをわかりやすい日本語に翻訳して、国民に配布するという手間がかかるからだろう。

 

最近は海外、特に欧米ではコロナに対するワクチン接種が進んでいる。特にイギリス、アメリカなどでは一般市民へのコロナ接種が行われている。だが、日本ではまだ医療関係者と高齢者への接種が行われていて、一般市民へのコロナ接種が行われるのは東京オリンピックが終わった後の9月頃になるという。写真上はHIVのワクチン注射だが、日本はHIVのワクチン開発でも遅れていたと記憶している。

 

日本がいつも新型の病原体に対するワクチン開発と接種が欧米先進国に対して遅れるというのは、一つの原因は日本語は26文字で文章が作れる英語圏に比べると、2000文字ほどの漢字と平仮名を使わないと文章が作れないので、国民にわかりやすいマニュアルを作るのに時間がかなりかかるという問題があるだろう。英語で書かれたワクチンのマニュアルを日本語に翻訳するという手間もかかる。

 

 

日本の理系学部の学生は3年生の頃から「就活」をするので、実験と研究を十分にしていない。一方で欧米では大学の理系学部は最高の研究機関という位置づけなので、日本とは大きく違う。

 

しかし、やはり大きな原因は日本の大学の薬学部というのは就活を3年生の頃からする学生が多くて、新薬の研究機関という位置づけが弱いからだろう。欧米先進国の大学の理系学部というのは新しい技術、薬などを研究する研究機関であり、就活ではなくて多くの実験と研究を行わないと希望する企業に就職できない。理系学部の位置づけというのが、日本と他の欧米先進国では違うのである。

 

これをもっと詳しく説明すると、2014年に小保方晴子が「STAP細胞はあります」と国内だけで日本語で記者会見をしたが、この時の彼女の対応は世界の常識では考えられないほどまずかったと、アメリカのテキサス州の大学教授をしている僕の友達のドイツ人が言っていた。

「小保方はSTAP細胞の論文を英語で書いたのだから、常識ならば日本国内ではなくて海外の研究所の記者クラブで英語で記者会見をする必要があった。そこで英語で研究にどのようなミスがあったのかを説明すれば、そんなに大きなミスにはならなかった。でも、彼女は日本の記者クラブで日本語で記者会見をしただけだった。日本の研究者は英語すらしゃべれない人が多いと思われてるのに、彼女のせいでますますイメージが悪化した」
ということを、友達のドイツ人は厳しい顔をして言っていた。彼は30代で大学教授になったから、モラルがとても高くていつもは温厚な性格なのだが、サッカードイツ代表が負けた時のように、すごく厳しい顔をしていた。

 

下の写真は日本人の学生が憧れる東大であるが、東大の理系学部を卒業しても英語があまりしゃべれない研究者がいるという。中には「高校時代の受験英語が苦手だったから、理系学部に入学した」という学生までいるが、海外の優れた研究論文は英語で書かれているので、理系の優秀な学生は必ず英語力が必要なのである。

 

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一方で、日本の有名な理系大学の中には実験と研究がかなり厳しい大学もあり、文系ほど簡単には卒業できない所もある。僕の中学高校時代の友達で、東京理科大に入学したが在学中に精神病になった人がいる。

 

一方で上に書いたように、東京理科大などは留年率がかなり高くて簡単には卒業できないようだ。確かに理系学部というのは文系学部に比べると、実験と研究レポートをたくさん提出しないと進級も卒業もできないので、法学部以外の文系学部に比べると難しい入学試験に合格した後、ちょっと遊んだりしていると留年してしまうようである。僕の中学高校時代の友達のTという人は、1年浪人して理科大に入学したが、理科大を卒業するまでに6年もかかった。大学では実家のある仙台を離れて初めての東京での1人暮らしだったので、人間関係と研究活動に悩んで精神病になったので、1年ほど休学して仙台の実家で休みながらカウンセリングを受けていたという。理系の学生生活は文系よりも厳しいので、このようになることもある。

 

でも、大学の理系学部を国の研究機関と考えると、学生が難しい実験と研究をしないといけないのは仕方がないだろう。文系学部は大学を卒業するとほとんどの新入社員は会社で営業活動をするから、そんなに学力がなくても何とかなる。だが、理系学部卒業で技術職専門職に就職すると、PCソフトの開発、薬の調剤とか専門の知識を必要とする仕事をすることになるから、大学でしっかりと勉強をする必要がある。文系学部卒業の僕も、30歳近くになってからドイツ語をもっと専門的に勉強をしようと思ってお金を貯めて、30歳の時にドイツに3か月ほど語学留学をした。結局、勉強というのは大学受験で終わりではなくて、その後もずっと続くのである。