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広島の原爆資料館を訪れたくらいでは核廃絶にはつながらない

 

 

 

 

広島に各国政治家が集まって平和祈念公園を訪れたくらいでは、各国が核軍縮政策に変わることはない。だいたい、各国首脳は核兵器がどれだけ恐ろしい武器かということはよく知っている。

 

 

日曜日まで広島でG7があって、原爆を体験した被爆者の方々がG7で来日した各国首脳に被爆体験の悲惨さを訴えていた。また、G7主脳たちは原爆資料館を訪れて原爆が落ちた後の広島がいかに悲惨な姿になったかを展示を見て知って、慰霊碑に献花もした。

 

しかし、各国首脳は原爆で広島と長崎がどれだけ悲惨な姿になったかということぐらいは既に知っていると思う。被爆者がいかに苦しんだかぐらいも知ってると思う。特に日本と同じようにかつて枢軸国側だったドイツ、イタリア、さらにEU議長のフォン・デア・ライエン氏はドイツ人だから、こういう旧枢軸国だった国々では「連合国は戦勝国だがこんなに残酷なことをした」という教育をしているから、当然、原爆がいかに恐ろしい兵器かということは知ってると思う。また、アメリカのバイデン大統領も核爆弾を使用すればどれほど恐ろしいことが起きるかは知ってるだろう。

 

今、ウクライナを侵略しているロシア大統領のプーチンも、旧ソ連時代の教育を受けているから、「アメリカ帝国主義者はこんなに残酷なことをした」という教育を受けているから、広島と長崎の悲劇は知っているはずだ。だから、被爆者の方々の悲惨な体験談を聞いて、原爆資料館を訪れたくらいでは、「原爆は恐ろしい兵器だから、核廃絶の政策に真剣に取り組もう」というふうに、急に政策が転換されるということはないだろう。

 

また、広島市民も必ずしも一枚岩で核兵器廃絶を訴えているのではなくて、「被爆3世だから言う『日本は核武装せよ』という本もある。

 

 

今は核軍縮よりもウクライナでの戦争の方が重大な課題だから、ゼレンスキー大統領が来日したことでウクライナ支援が最も重大な議題になったのは当然のことだと思う。

 

 

この女性はおばあさんが被爆の体験があるが、「日本軍が核兵器を持っていなかったから、アメリカは日本に原爆を2発も落とした」という意見である。確かに軍事学的に見れば正しい意見である。アメリカが異常とも言える速さで原爆開発を急いだのも、ヒトラーナチスドイツが原爆を開発しそうだという報告を聞いたからである。アメリカとしては何が何でもナチスドイツよりも早く原爆を製造して、ドイツに先に落とす必要があったのである。日本は残念ながら原爆開発の理論を研究していた段階で、原材料は全く手元になかった。

 

とにかく、今回の広島サミットではウクライナのゼレンスキー大統領が来日して各国に協力を求めたことで、途中からゼレンスキー大統領が中心のG7になったが、今の世界情勢ではウクライナ戦争が極めて危険な状態なので、ウクライナを支援することが最大の議題になったのは仕方がなかっただろう。