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自衛隊の陸将補にまで出世した方が親戚にいる

陸上自衛隊の「野営」とは? 国を守るための“ガチ”任務 - MAMOR-WEB

 

 

この前は陸上自衛隊の仙台駐屯地の夏祭りに行ったころをブログに書いたけど、今回の記事では、亡くなった父の従兄に自衛隊の陸将補(昔の軍隊なら陸軍中将)にまで出世した方がいることについて書きます。

 

 

僕の亡くなった父の従兄には自衛隊の陸将補にまで出世した人がいたが、1997年にドイツを一人旅をした後にどうしてもその方と電話で話をしたいと思った。もちろん、突然に電話をするのは失礼だったが、軍事マニアの僕はどうしても自衛隊将官にまでなったおじさんと話をしたかった。

 

 

1997年9月にドイツを一人旅してドイツのムンスター戦車博物館、ヒトラーの山荘があったベルヒテスガーデンなどを訪れて、ドイツのある程度年をとった方々から「ナチスドイツ軍の勉強をしている元同盟国日本人の若者がいる。素晴らしい」ということで、各地で歓迎されたことは既に2年ほど前のブログ記事に書いた。

 

それで、その話をどうしてもしたかった人がいた。それは、父の実家にその方の写真が飾ってあったのだが、陸上自衛隊の高級将校の軍服を着て大きな椅子に座っている人だった。「うちは僕も含めて運動ができない人が多いのに、自衛隊で出世した人なんているの?」と父に質問をしたら、「お父さんの従兄のCちゃんだ。Cちゃんは自衛隊の陸将補にまでなったんだ。親戚の中で一番出世をしたんだよ。戦後に日本で空挺部隊を創設するというので、アメリカ軍に派遣されて空挺部隊の基礎を学んで、それから習志野空挺団の初代隊長になったんだ。最後は旭川駐屯地の副指令官にまでなったんだ」と教えてくれた。

 

それで、父の持っている年賀状の中にそのCさんの電話番号が書いてあったから、いきなりではあるが電話をしてみたら、奥さんが出て「あなた、突然に電話をしてきておかしくないですか?」とかやはり怪訝な返事をされて驚いていたが、とにかくCおじさんに取り次いでくれた。

 

 

おじさんは最後は旭川駐屯地副司令官にまで出世したが、専門は空挺部隊だった。「日本陸軍旭川第7師団といったら、日露戦争二百三高地と旅順要塞を占領した部隊ですよね」などの話で盛り上がった。

 

 

おじさんはリベラルでおおらかな感じのする方で、別に変には思っていなかったようだった。それで僕がおじさんのキャリアについて質問をして、

「最後は陸上自衛隊旭川駐屯地の副指令だったということですが、昔の日本陸軍でいうと旭川第7師団師団長みたいなものですよね?」と言うとおじさんは頷いていた。「旭川第7師団というと日露戦争の旅順要塞攻防戦の時に、乃木第三軍の乃木大将の更迭と旭川師団の第三軍編入明治天皇に奏上したら、天皇が『乃木を変えていかん。そんなことをしたら乃木は生きてはいまい。旭川師団の編入は許可する』と仰せられて、明治天皇が異例なことだけど乃木の更迭の却下と旭川師団編入の許可をされたというシーンが、映画『二百三高地』にありましたね」と僕が言うと、Cおじさんは「そう、そう。さすがは右翼思想で軍事マニアのFちゃん(父のこと)だけあって、軍事のことをよく知ってるね」と言って喜んでいた。

 

それで、その時はまだ1997年年末で、2002年に平壌宣言があって多くの日本人が拉致されて死んでいたことを北朝鮮政府が認める前だったので、「自衛隊違憲だ。必要ない」などと言う日本人がけっこう多かった。まだ旧社会党系の議員が多く国会にいて新進党にも左翼議員が多かった。

 

 

僕が仙台市内の進学校に通っていた時に、「生物部の先輩たちが自衛隊なんて必要ない」という話をしていたと言ったら、おじさんは失笑していた。でも、自衛隊はあくまでもシビリアンコントロールの下に置かれるべきということは承知していた。

 

 

だから、僕が仙台市内の進学校の高校にいた時に日航機が御巣鷹山に墜落するという大惨事があったのだが、その時に多くの自衛隊員が乗客の遺体の回収、生存者の救出などを行っていた。

日航機が墜落した時に僕の高校の生物部の先輩たちが、『自衛隊員も御巣鷹山の死体が転がっている惨状を見れば、戦争の悲惨さに気づいて自衛隊を辞めて日本は平和になるんじゃないのかな?』と言っていたんですよ。それで、残念ですがそういう学生が東北大学といかの有名大学に入ってしまっているんですよ」

と僕が話すと、

「へっ、だから、今の日本の大手企業は平成大不況になってしまって、山一証券、北海道拓銀が潰れたりしてるだろ?御巣鷹山日航機が墜落した時は、おじさんが隊長を務めた習志野空挺団が救出に向かったけど、空挺団の隊員はみんな国防の任務に燃えていて、死体を少し見たくらいで除隊するような者は誰もいないよ」

とおじさんは言った。

 

それで、最後に「でも、火のない所に煙は立たずというので、自衛隊を恐れてる日本人はまた2・26事件とかシビリアンコントロールを拒否する東城英機を首班とする滅茶苦茶な首相が自衛隊から登場するのではということを恐れているんですよ。もし、自衛隊がクーデターを起こして東條内閣のような軍部内閣を作ることになったら僕の父も反対すると言ってるし、僕も反対します」と言ったら、「そうだね。第二次大戦の失敗を活かさないといけないね」と言っていた。そこでおじさんに突然に電話をしたことの非礼を何度もお詫びをしてから電話を切った。

 

その後、親に断りもなく父の親戚に電話をしたので両親からは怒られたが、僕を軍事マニアに育てた父は怒っていてもちょっと嬉しそうだった。(笑)