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阪神タイガースはなぜ暗黒期を脱して日本一になれたのか?

阪神、38年ぶり2度目の日本一 オリックス降す 日本シリーズ | 毎日新聞

阪神タイガース2度目の日本一おめでとう!実は言うと僕は昨日は夕方から風邪をひいて寝ていたので、午後10時に起きた時には既に阪神タイガースの日本一が決まっていた。だから、夜のスポーツニュースをたくさん見て試合内容を知った。一方で寝る前に素晴らしい大阪のチーム同士の日本シリーズだったから、どちらか1チームしか日本一になれないのは辛いという気持ちもあった。

 

 

今日はやはり、小学校卒業の時に阪急電鉄西宮北口駅付近に住んでいた者として、阪神タイガースの38年ぶりの日本一についてブログ記事を書こうと思う。

 

僕が小学校6年生の時に住んでいたのは西宮市の瓦木地区といって、通っていた瓦木小学校の学区内の北西端にはオリックスバファローズの前身である阪急ブレーブス本拠地の西宮球場があったが、学区の南東端には国鉄(現JR西日本)の甲子園口駅があった。だから、やはり阪急ブレーブスのお膝元なので小学校のクラブ活動には阪急こども会があって、阪急ファンがかなり多かったが、一方でやはり国鉄甲子園口駅付近は阪神ファンが多いという複雑な小学校の学区だった。こういう複雑な背景があった原因は当然ながら、阪神の甲子園球場と阪急の西宮球場が4キロほどしか離れていなかったという地理的背景があった。

 

それで昨日の試合だが、実は言うとライブでは見ていない。(苦笑)僕はフォロワーが約1万人のYOUTUBERだが、土曜日に福島駅付近に動画撮影に行った時に風邪をひいてしまい、土曜日の夜は何とか我慢できたものの、日曜日の夕方には症状が悪化したので、午後4時半頃から寝てしまったのだった。それで、午後10時過ぎに起きたらもう阪神日本一は決まっていた。(苦笑)だから、その後に遅い夕飯を食べながら夜のTVにスポーツニュースと、YOUTUBEでの阪神選手へのインタビューをたくさん見た。

 

しかし、夕方に寝る前にも、「ここまで日本シリーズの大阪決戦でいい試合をしたなら、両チームを日本一にしてあげたいな。どちらか1チームしか日本一になれないのは辛いな」という気持ちがあり、ちょっと日本シリーズの最終決戦を見るのが辛いという気持ちもあった。まあ、これは大試合のスポーツ観戦をする時にはいつもある心情だが。(苦笑)

 

それで、本題の阪神タイガースが野村克也が監督だった頃の2000年代初めまではいつも最下位争いの弱小球団だったのに、なぜ、その後に星野仙一が監督に就任した2002年以後は急にいつも優勝争いをするような強い球団になったのかを、ちょっと考えてみようと思う。

 

 

阪神タイガースは1980年代後半から10年以上も暗黒時代だったが、2002年頃から急に大金を使ってチームを補強できるようになった。これは阪神電鉄の路線が伸びて、また他社との相互乗り入れも増えて鉄道業で儲かるようになったこと、さらに2006年の村上ファンドによる買収危機の時に、ライバル鉄道会社だった阪急と合併したことで資金力が増えたからである。

 

 

2003年に阪神は星野監督が率いて1985年以来のリーグ優勝をしているが、この頃の補強はすごいお金をかけていて、広島から金本をFAで取って、日本ハムから下柳を獲得していて、さらに、メジャーから伊良部、ウィリアムスの2人の大物投手を取っている。また、その前年には日本ハムからFAで片岡も取っている。この頃の阪神球団がなぜこんなに大金を使えたのかは不思議だが、その後、大手私鉄の中では最短の線路しか有しておらず、大手私鉄の中では小さな会社だった阪神電鉄が大会社になれたのは、やはり、2006年5月頃に起こった村上ファンドによる阪神電鉄の株式取得によるTOBがあったと思う。それで、村上ファンドによる買収を防ぐために、阪神電鉄はウルトラCとも言える方法でライバル会社の阪急電鉄と10月に合併することで、村上ファンドによる買収を阻止した。阪神と阪急の合併といっても、会社規模としては阪急の方が数倍大きいので、実際は阪神電鉄が阪急電鉄の子会社になるという形だった。

 

ただし、僕は昔は株式投資をしていたが今は株に投資をしていないので、阪神が阪急に吸収合併された経緯はウィキペディアでの知識くらいしかない。とにかく、これで阪神電鉄はライバル阪急電鉄と競争することはなくなり、鉄道事業の負担はかなり減ったのである。さらに、2009年3月には阪神なんば線が開業したことにより、阪神電鉄は山陽電鉄だけでなくて、近鉄とも相互乗り入れをするようになって、山陽姫路発大阪梅田行きだけでなくて、阪神三宮発近鉄奈良行きの電車までもが阪神電鉄内で運行されるようになった。つまり、阪神電鉄は他の鉄道会社と相互乗り入れをすることで、大会社に発展したのである。

 

 

今の阪神タイガースの親会社の阪神電鉄は自前の路線はまだ短いが、近畿日本鉄道、山陽電鉄と相互乗り入れをしていて、また、ライバルだった阪急とも提携しているから資金力も豊富にある。昔と違ってフロントにお金があるから、今の阪神なら2年連続日本一もあるかもしれない。

 

 

これで、阪神電鉄の鉄道事業は大きく発展したし、しかもライバル会社だった阪急電鉄とも合併したので、阪神球団のフロントは資金面の心配がなくなった。これが、20年ほど前から阪神タイガースが強くなった原因だと、鉄道マニアの僕は思う。阪神暗黒時代だった1990年代はまだ親会社の阪神電鉄は、大阪の梅田と神戸三宮間を往復するだけの鉄道会社だったから資金力がなくて、急に主力選手だったオマリーを戦力外にしたり、FAでオリックスから取ってきた石嶺を2年間でクビにしたり、主力投手の野田とのトレードでオリックスから取った松永にFAでダイエーに逃げられてしまったりと、とにかく不可解なトレードと補強が多かった。

 

こんなことが多くてチームがなかなか強くなれなかったのは、やはり、親会社の阪神電鉄が資金不足で思った補強が出来なかったのが原因だろう。90年代の阪神暗黒時代には、スポーツ番組では野球解説者は「阪神はフロントがダメだからチームが弱い」と言って、阪神タイガースのフロントを批判していた。でも、今は阪神電鉄は近鉄、山陽などと相互乗り入れをしていてちゃんと鉄道業で稼いでいるから、阪神球団のフロントもしっかりとしたものになった。今の阪神のフロントだったら、2年連続日本一もあるかもしれない。