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昭和時代末期に鉄道の本に書いてあったことが現実になった。

東北新幹線:JR東日本

昭和時代末期に僕が持っていた鉄道本に、「北海道から九州まで新幹線が通ることになったら、在来線の特急と急行が廃止になってしまうので、そんな鉄道の未来は絶対に嫌だ。新幹線しか普通列車しか走ってないのでは、鉄道マニアにとってはつまらない」ということが書いてあった。

 

 

僕は軍事マニアだけでなくて鉄道マニアでもありますが、昭和時代末期に僕が持っていた鉄道の本にこんなことが書いてあった。

「新幹線が東京から博多まで伸びて、東海道本線と山陽本線の在来線特急と急行はほとんどが無くなってしまった。とても残念なことだ。東北新幹線も大宮~盛岡間(当時)で開業したので、東北本線の在来線特急と急行も消えつつある。とても残念なことだ。それは確かに新幹線の方が便利でビジネス旅行をしている方々にとっては使いやすいだろうが、僕のような鉄道マニアにとっては新幹線か在来線の普通列車しか走ってないような区間は単に退屈なだけだ。この先、国鉄(当時)は新幹線を北海道から九州まで走らせる計画があり、実際に工事を進めているが、北海道から九州まで新幹線か普通列車しかないのでは、鉄道マニアにとってはただただ退屈なだけである。

 

確かに新幹線で早く行けるのは便利だろうが、在来線の特急と急行がなくなると、鉄道マニアとしてはゆっくりと旅をする楽しみが減ってしまう。だから、在来線の特急と急行は絶対に残しておいてほしい。新幹線か普通列車しかないという日本では、鉄道マニアにとっては全く面白くない。」

 

とても、残念なことに、2016年3月に北海道新幹線が開業して、函館北斗駅から東京まで北海道東北新幹線が開業したことによって、函館から九州の鹿児島まで新幹線網が完成してしまった。さらに、上越、北陸新幹線も開業しているから、この方面でも国鉄は鉄道事業を地元の第3セクターに丸投げをして、地方切り捨ても進んでいる。国鉄からJRグループになったら、JRとして採算が取れない地方の鉄道は、地方の自治体などが投資する第3セクターになってしまっている。当然、第3セクターの鉄道では経営が苦しいから特急急行など走らせられるわけがない。本当に昭和時代末期に鉄道ライターが心配していたように、北海道から九州まで新幹線か普通列車しか走ってない状態になってしまった。

 

 

僕の住む仙台でも東北新幹線の開業と同時に、多くの在来線特急と急行が廃止になって、今では特急ひたちしか在来線特急は走ってない。だが、鉄道のメインの利用客であるビジネス客にとっては目的地に早く着くことが大事だから、JRグループは鉄道マニアの夢に付き合うことは出来ないのだろう。

 

 

僕の住む仙台でも、東北新幹線が開業する以前は寝台特急もあったから1日中、特急「ひばり」「やまびこ」、急行「まつしま」「いわて」「もりおか」「仙山」「もがみ」、夜行急行「八甲田」「十和田」「津軽」などが走っていて、本当に鉄道マニアは大喜びだったが、今では特急「ひたち」が仙台~品川間を3往復しているだけで、それ以外は全部が普通列車になってしまった。

 

でも、これは全世界的にこのような状態になっており、僕が詳しいドイツでも国際特急のEC(ユーロシティ)以外の長距離特急と急行列車は廃止になってしまって、他は日本と同じようにICE(日本でいうなら新幹線)か普通列車になってしまっている。全世界的に特急列車の高速化が進んでいるから、日本もそれに追い付いていこうとしている。確かに鉄道マニア的にとっては残念なことではあるが、鉄道の主な利用客であるビジネス客にとってはなるべき早く目的地に着きたいのだから、鉄道マニアの夢に付き合う余裕は日本のJRにも他国の鉄道会社にもないのだろう。(苦笑)