- 僕は今は東北の仙台在住だが父が全国に支店がある銀行勤務だったので、子供時代のほとんどを西日本で過ごした。だから、西宮の小学校を卒業して仙台の中学校に入学した後に、東北の人間がわからなくて精神科に通院したことがある。
- ドイツ人の友達は、「俺の父は大手生命保険会社勤務だったけれど一度も転勤をしたことがない。俺が知る限りでは遠隔地への転勤、単身赴任があるのは日本だけだ」と言っていた。転勤、単身赴任というのは本人にとっても家族にとってもすごい心理的なストレスになるので、早く廃止にしてほしい。
僕は今は東北の仙台在住だが父が全国に支店がある銀行勤務だったので、子供時代のほとんどを西日本で過ごした。だから、西宮の小学校を卒業して仙台の中学校に入学した後に、東北の人間がわからなくて精神科に通院したことがある。
3月第1週に僕が小学校時代に住んだ広島と関西に行ってきたので、小学校時代の父の転勤にまつわる思い出を書こうと思います。
僕の亡くなった父が大手銀行勤務だったので、僕が小学校卒業するまでは全国を引っ越して回っていたということは、長い間このブログの読者の人たちなら知っていると思う。僕は幼稚園卒園の直前に名古屋から東京に引っ越して誰も友達のいない東京の小学校に入学して、小学校3年の6月に東京から広島に転校して、小学校5年生の1月に広島から西宮の小学校に転校して(父は大阪支店勤務)、小学校卒業の時に両親が2人の故郷である東北の仙台にマイホームを建てたので、西宮から仙台に転校した。だから、小学校で全国に作った友達は中学校入学の時にゼロになってしまった。父はその後も銀行の大阪支店と秋田支店で単身赴任を続けて、仙台に住む家族と一緒に住めるようになったのは僕が高校1年の秋のことだった。
だから、僕は中学校、高校とすごい人見知りであり、対人恐怖症でもあった。さらに、小学校時代は広島と西宮という西日本で過ごしたのに、中学校は東北の仙台に住むことになったので人間関係ですごく苦労をして、高校3年生の時には精神科に通院してカウンセリングを受けたことがあった。その後、カウンセリングは浪人時代も大学時代も続いた。人間関係で特に困ったのは西日本人と東北人のメンタルの違いだった。西日本育ちの僕が不思議に思ったのは「なんで、東北の人はそういう行動をするのか?」ということだった。これは、西日本、特に関西地方から東北に引っ越した人なら誰でも経験したことだと思う。
広島から西宮に引っ越した時の思い出につい書くと、僕が転校すると40代の中年女性の先生が同級生に告げた時に、「G君(僕のこと)はお父さんが銀行員だからお父さんの仕事で広島に住んでいただけで、広島に親戚とか知り合いとかいないから、恐らく、広島にはもう2度と戻ってこないだろうね。だから、みんなも残り短い時間でG君とよく話をしておいたほうがいいよ」と言ったので、仲が良かった女子の中には泣き出す人もいた。仲が良かった男子の中には「お父さんが広島銀行に転職をするとかして、なんとか広島に残る方法はないのか?」などと言う人もいたが、「仕事のことは全部お父さんが決めることだから」と僕は言って、父が広島の会社に転職することはないと言った。転校することを同級生に告げた時に、「何とか残る方法はないのか?」ということは他の土地でも言われたことだった。
ドイツ人の友達は、「俺の父は大手生命保険会社勤務だったけれど一度も転勤をしたことがない。俺が知る限りでは遠隔地への転勤、単身赴任があるのは日本だけだ」と言っていた。転勤、単身赴任というのは本人にとっても家族にとってもすごい心理的なストレスになるので、早く廃止にしてほしい。
一方で、僕が東日本大震災の直後まで仙台の東北大学で准教授をしていたドイツ人弁護士と友達であることは既に過去に書いたことがあるが、彼のドイツのデュッセルドルフにある実家に行った時に、彼の父は生命保険会社勤務の仕事をしていて既に引退していたが、「父はドイツだけでなくてヨーロッパ各地に支店がある大手生命保険会社勤務だったけど、俺の家族はずっとデュッセルドルフ在住で一度も引っ越したことがない。Gのお父さんみたいに仙台が故郷なのに、東京、名古屋、大阪に転勤という遠隔地への転勤は、ドイツのどこの企業でもない。恐らくヨーロッパのどこの企業でもないだろう。遠隔地への転勤と単身赴任があるのは、俺が知る限りでは日本だけだね」と言っていた。
遠隔地への転勤と単身赴任があるのは日本だけということは、実は言うと、ほとんどの日本のビジネスマンとOLが知ってることである。それなのに、反対の声を上げる人は少ない。最近になってやっとネットなどで「転勤と単身赴任は廃止にしろ」という運動が高まりつつあるが。
今までに僕が書いてきたことを読めばわかると思うが、転勤と単身赴任は大手企業に勤務している本人にとってはキャリア形成で重要だろうが、父か母の転勤について回って転校をしないといけない子供たちにとっては、学校の友達と何度も別れないといけないのですごい心理的な負担となる。また、父が東京勤務で母が大阪勤務となると、どちらかが単身赴任になるので家族崩壊の危機になる。
とにかく、転勤と単身赴任が多いというのは、働いている本人にとっても家族にとっても精神的に大きなストレスになるので、なるべく早くドイツと同じように廃止にしないといけない。