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トランプが公言している政策で実現しそうなことは何もない

アメリカ大統領にトランプ氏、4年ぶり返り咲き ハリス氏破る - 日本経済新聞

トランプ新大統領は対中国政策として、グリーンランド買収、パナマ運河返還、カナダ併合などというとんでもない政策を掲げているが、どれも実際には実現する可能性はないだろう。

 

 

いよいよ来週の月曜日、1月20日にポピュリズム大統領のドナルド・トランプが再びアメリカ大統領に就任する。日本時間はアメリカのワシントンよりも14時間早いから、21日の午前1時ということになる。

 

僕はこのブログ記事で何度もトランプを批判してきたからわかると思うが、はっきり言うと、トランプの性格も政策も嫌いだ。アメリカの特に白人を優遇する政策がメインであり、アメリカファーストの政策だから他の国がトランプ大統領の政策のせいで苦しもうが気にはしないというのが本音だから。「トランプ大統領になると、アメリカの仮想敵国である中国に厳しいことを言うだろう」と期待している日本人もいるらしいが、トランプの政策はアメリカ人だけが幸せになればいいということだから、日本を含む他の外国に対しても厳しい政策をとるだろう。しかし、いくらアメリカが政治経済軍事で世界一の超大国といっても、さすがに全ての外国を敵に回してしまってはアメリカが困ることになるから、やはりある程度は妥協をして諸外国と強調をすると思う。

 

トランプはグリーンランド買収、パナマ運河返還、カナダをアメリカ領にするなどというとんでもない政策を掲げているが、どれも実現するわけがない。グリーンランドには中国が手を出しつつあり、パナマ運河では中国の船が自由に航行していて、カナダは中国系の移民が増えているから、いずれの政策も中国の台頭を抑えるためにアメリカの監視下に置こうというものだが、実際にトランプとアメリカの保守派の思う通りにはならないだろう。

 

 

トランプは言う事を聞かないならデンマーク、パナマ、カナダの製品に高い関税をかけるといってるが、本当にそんなことを実行するとアメリカが世界で孤立するから、多くのアメリカ国民は次の選挙では共和党候補者には投票しないだろう。

 

 

トランプ大統領はアメリカ政府に従わないというなら、パナマ、カナダ、グリーンランドを管理しているデンマークの製品に高い関税をかけてアメリカ国内で流通しないように圧力をかけると言っているが、アメリカは民主主義の国だから本当に高い関税をかけようとすればトランプに反対する民主党支持者たちが猛反対をして、次のアメリカ上院下院の選挙では共和党が大敗するだろう。

 

日本人としてトランプの政策で唯一期待できるのは、中国、ロシア、北朝鮮という日米共通の敵国について強い政策に出てくれることだが、こちらも中国とロシアが国連の常任理事国で拒否権を持っているから、あまり強い姿勢に出ると国連が上手く機能しなくなる。だから、トランプが掲げている対中国と対ロシアの政策で実現しそうなことというのは、国連で中国とロシアが常任理事国である以上は実現する見込みはほとんどないと思う。

 

日本の政界も安倍首相の後はあまり大した人材がいないが、アメリカの政界もトランプのような無理な政策ばかり掲げる大統領しかいないということは、やはりあまり有能な人がいないのだろう。