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ユダヤ人知識人が「ホロコースト産業」という本を書いている

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この記事はホロコーストを疑ったり否定する内容ではなくて、第二次世界大戦後のユダヤ人のよるシオニズム(イスラエル建国)を疑問視する内容。フィンケルシュタインというユダヤ人の学者が、「ホロコースト産業」という本を執筆していることを紹介する。

 

 

初めにあらかじめ書いておきますが、このブログ記事はホロコーストで犠牲になったユダヤ人を誹謗中傷するものではありません。また、ホロコーストを否定するものでもありません。ユダヤ人は第二次世界大戦の終結まではナチスドイツに迫害されたとても可哀そうな人たちでした。このブログ記事で問題にしているのは、第二次大戦後のユダヤ人の活動についてです。

 

上の本は、ノーマン・フィンケルシュタイン博士というユダヤ人の学者が執筆した本。博士の両親もホロコーストの被害者であり、家族と親戚を亡くしているが、この本の中で戦後のユダヤ人の活動について厳しく批判している。特にシオニズムを嫌っている。シオニズムというのは武力によるイスラエル建国のことであり、これを支持している人をシオニストという。「シンドラーのリスト」を作ったスティーブン・スピルバーグなどは熱烈なシオニストとして有名であり、フィンケルシュタイン博士などのユダヤ人平和主義者は、スピルバーグを嫌っている。

 

ノーマン・フィンケルスタイン、ノーム・チョムスキー氏は世界的に有名なユダヤ人学者で、チョムスキー氏はマサチューセッツ工科大学の名誉教授であり、彼は著書の中で「ユダヤ資本が世界を動かしているのは噂ではなくて事実であり、ユダヤ人のシオニズム達成のためにアメリカとイスラエル政府がグルになっている」と書いている。

 

2人とも戦後のユダヤ人の強硬なシオニズム、中東での戦争行為、ホロコースト産業、ユダヤ人ロビー活動には絶対的に否定的であり、「シンドラーのリスト」、「ライフ イズ ビューティフル」、「戦場のピアニスと」などのホロコースト映画を、「金儲けのために哀しいホロコースト映画をユダヤ人の子孫が作って、世界の人々を洗脳している」と言って厳しく批判している。「ヨーロッパユダヤ人の殲滅」などの著書がありホロコースト研究で名高いラウル・ヒルバーク氏も、この2人の立場を支持していた。

 

つまり、簡単に言えば、「ホロコースト映画を作ってビジネスにして、大金を儲けるのはおかしい」と批判しているのだ。この世にはホロコースト映画が180本ほどあり、ホロコースト映画はヒットすることが多い。フィンケルシュタイン博士の書いた「ホロコースト産業」という本の副題には『同胞の苦しみを「売り物」にするユダヤ人エリートたち』と書いてある。さらに、今のイスラエルにいるユダヤ人はナチスドイツがホロコーストでやったことと全く同じことを、パレスチナなどに住む可哀そうなアラブ人にやっているということも書いている。

 

 

フィンケルシュタイン博士は「ホロコースト産業」『同胞の苦しみを「売り物」にするユダヤ人エリートたち』という本の中で、スピルバーグの「シンドラーのリスト」などを非難していて、「ホロコースト産業」で儲けた金がシオニズムに使われてる疑惑があると書いている。

 

 

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上の写真はフィンケルシュタイン博士の言葉で、「ホロコースト産業はすでに終わりつつある。今の状態を見ればわかることだ。ホロコーストで金儲けをする時代は既に終わった」と書いてある。そういえば、最近10年間はあまりホロコースト映画はヒットしてない。既にユダヤ人というと可哀そうなホロコーストの被害者から、1948年に武力でアラブ人を追い出してイスラエルという軍事国家を作って、中東で70年間も戦争をしている野蛮な人たちというイメージに変わりつつあるのかもしれない。フィンケルスタイン博士は著書の「ホロコースト産業」の中で、ユダヤ人幹部はホロコーストビジネスで儲けた大金を、武力によるシオニズムのために使っている」と主張して、ホロコースト映画、ドラマなどを厳しく批判している。

 

 

下にアップロードした動画は、フィンケルスタイン博士がユダヤ人シオニスト学生と議論した時の様子。フィンケルスタイン博士の両親はホロコーストの時に絶滅収容所にいて、親戚の数人を殺されたが博士はこう述べている。
「ユダヤ人シオニストの流す『ワニの涙(嘘泣きのこと)』には、もううんざりした。シオニストたちはホロコーストの悲劇に世界の人から同情してもらって、それを利用して軍事力によるシオニズムを推し進めている。ユダヤ人はホロコーストの犠牲者には涙を流すのに、なぜ、イスラエルの隣人であるイスラム教のパレスチナ人犠牲者のためには泣かないのだ?ユダヤ人はパレスチナ人犠牲者のために泣くべきである」

初めは「ワニの涙」の所でイスラエル人学生たちはブーイングをしていたが、最後には、多くのユダヤ人学生が博士に論破されて同調をして拍手をしている。シオニストの学生たちは困惑している。

 

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ユダヤ人を批判するのは難しいことではあるが、ユダヤ人は1948年のイスラエル建国から70年以上も中東で戦争をしている。ユダヤ人がホロコーストの被害者であっても、70年以上もアラブ人を殺していいわけがない。

 

 

ユダヤ人をテーマとして出すのは極めて難しいが、1945年まではユダヤ人はホロコーストの可哀そうな被害者だけど、だからといって、アラブ人が千年以上住んできた土地を軍事力で奪い取って、勝手に国を建国していいことにはならないということ。そして、ナチスドイツの恐怖は12年で終わったが、中東のユダヤ人問題は既に70年以上も続いている。最近は、ユダヤ人の国であるイスラエルは、アメリカ、中国、北朝鮮などと並んで嫌われている国のワースト5にいつも入っている。

 

僕はかつて2006年7月に、杉原千畝さんにおばあさんが助けられたという元ユダヤ人のドイツ人女性に会って話をしたことがある。彼女も「戦後のユダヤ人が武力でイスラエルという国を作って、何度も周辺のアラブ諸国と戦って人殺しをしているのを見て、家族全員がユダヤ教徒であることに嫌気が差して、キリスト教に改宗した」と言っていた。その時の彼女との会話はこちらのブログに書いてあるので、是非、読んでもらいたい。

 

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