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ロシア軍に捕まったウクライナ人の運命は?

 

 

 

 

最近はウクライナ戦争に関する報道が少なくなっているが、ロシア軍に捕まったウクライナ軍人とロシアに送られたウクライナ民間人が、その後どうなったかというニュースはほとんど聞かない。

 

 

ウクライナ戦争は続いているが、最近はこの戦争の報道がかなり少なくなっている。理由は色々とあるだろうが、一つの理由は悲惨な戦争のニュースをもう聞きたくないという日本人が増えてること、他の理由は参議院選挙が近づいてるので、進む円安、物価高などに焦点が移ってきているからだろう。でも、これらの今の日本経済不振の原因は自民党政権と岸田首相のせいだけではなくて、大きな原因はあくまでもプーチンの起こしたウクライナ戦争のせいであり、ロシアへの経済制裁に日本が参加している以上は日本経済も少しは不振になるのも仕方がないだろう。

 

 

それで、最近はあまり報道されなくなっているのはロシア軍に捕まったウクライナ兵捕虜と、ロシア側に連れ去られたウクライナ人の運命である。恐らく平和ボケした日本人はこういう残酷なことはあまり考えたくないのだろうが、やはりかなり残酷な環境にあるのは間違いないと思う。ウクライナ軍人は強制収容所のような捕虜収容所に送られており、ウクライナの民間人はロシア政府役人の監視も下、言論の自由のない中で「ロシア化」教育などを受けているだろう。「ロシア化」を受け入れようとしないウクライナ人には拷問なども行われてるかもしれない。赤十字などの国際的な医療と人権団体がロシアに送られたウクライナ軍人と民間人の調査に乗り出しているが、ロシア側から詳しい回答があったとは聞いたことがない。

 

 

ロシアに送られたウクライナ人には、最悪の場合は第二次大戦中にソビエト人民内務人民委員部(NKVD)によって多くのポーランド人が虐殺された、「カティンの森事件」のようなことが起こってる可能性がある。

 

 

それで最悪の場合では、1940年3月に起きた「カティンの森事件」のようなことが想定される。写真上はポーランド人の映画監督、アンジェイ・ワイダが監督した2007年のポーランド映画「カティン」。アンジェイ・ワイダの父もこの事件で殺されている。

 

こちらが「カティンの森虐殺事件」のウィキペディアの説明。

 

ja.wikipedia.org

 

カティンの森事件(カティンのもりじけん、ポーランド語zbrodnia katyńskaロシア語Катынский расстрел)は、第二次世界大戦中にソビエト連邦スモレンスク近郊に位置するカティンの森ロシア語版で約22,000人[1]ポーランド軍将校国境警備隊員、警官、一般官吏聖職者が、ソビエト内務人民委員部(NKVD)によって虐殺された事件。「カティンの森の虐殺」などとも表記する。NKVD長官ラヴレンチー・ベリヤが射殺を提案し、ソビエト共産党書記長であるヨシフ・スターリン政治局の決定で実行された[2][3][4]カチンKatyń)とも表記される。

 

スターリンソ連政府の命令でポーランドの軍人、官吏、聖職者を虐殺した理由は、第二次世界大戦後にソ連が勝利してポーランド共産主義国にする時に、ポーランドソ連共産党の命令によく従う国にすることが目的である。この事件が原因となって、今でも多くのポーランド人はヒトラーナチスドイツよりも、スターリン旧ソ連の方を嫌っている。僕の彼女だったポーランド人女性が彼女の住むポーランドの町で会った時に、「ドイツはちゃんと謝罪をしてポーランド経済成長のために力を貸してくれたけど、旧ソ連政府はソ連崩壊までカティンの森事件ナチスドイツの仕業だと言って嘘をついていたから。ソ連ポーランドの経済と文化を破壊して、その後、何も賠償をしてないから許せない」と言って、ポーランド人はまだ旧ソ連を許していないことを教えてくれた。

 

 

第二次大戦中に起きた「カティンの森事件」は、ソ連が戦争に勝った後にポーランドソ連共産党の思うように支配したかったから。だから、今のウクライナと当時のポーランドの状況は良く似ている。

 

 

今のウクライナに目を向けると、第二次大戦中のポーランドと非常によく似た状況にあると言える。そう考えると恐ろしい話だが、「ロシア化」を受け入れないロシア軍に捕まったウクライナの軍人、政府関係者、聖職者、学校の教諭などが「カティンの森事件」と同じように虐殺されるか、殺されないまでにしても、拷問などの虐待を受けている可能性は十分にある。今のウクライナ戦争でのロシア兵残虐行為の報道を聞くと、ロシアに送られたウクライナ人が虐待されているのは十分にあり得るだろう。

 

とにかく、ロシア軍に捕まったウクライナ軍人、ロシアに送られたウクライナ人民間人についての詳しい報告をなるべく早く知りたい。もちろん、ロシア政府による検閲がない自由な状態での報告が知りたい。