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ウクライナ戦争のまとめ(2)

米陸軍退役大将に聞く、ウクライナでの戦争はどのように終結するか - CNN.co.jp

写真のようにウクライナで激しい戦争が続いてますが、まだ出口が見えないですね。ウクライナ戦争については以前にもまとめ記事を書きましたが、開戦から1年ほど経ったのでまたまとめ記事を書きます。

 

 

 

ウクライナ戦争はNATO諸国が軍隊を派遣してウクライナ軍を支援すれば、プーチンは核戦争を起こすと言っているから膠着しているという理由もあるが、ウクライナ軍が国土防衛のために戦意が旺盛なのに対して、ロシアの兵士たちは戦意が低くてやる気がないのも原因である。

 

 

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これは予想できたことで、ウクライナ軍の方が規模は小さいけど国民の国を守るという戦意は旺盛で、一方でロシア軍の方は動員した兵士の数はウクライナの数倍だけど、戦意が低くて戦闘が始まるとロシア兵の中には逃げてしまう兵隊が多いから。そもそも、ロシア兵の中にはソ連崩壊後に生まれた若者がかなりいるので、東西冷戦時代のアメリカと軍拡競争をしていた「偉大なソ連邦」を知らない人が多い。だから、ウクライナをどうしてもNATO側ではなくてロシア側に残したいという、プーチンを始めとするロシア保守派の意味がわかってないから、30歳以下の若いロシア兵の戦意は低すぎる。

 

 

これは本当に世界はプーチンに騙された。ウクライナ戦争開戦後にロシア東欧問題が専門の有名大学教授たちも、「ロシア軍がウクライナ国境に大軍を集結させてるのはわかっていたが、本当に侵攻するとは思わなかった」と言っていた。

 

 

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これは、世界中の人々がそうであって、ロシア問題の専門家ですらロシアがウクライナを侵略するということは事前に警告できなかった。世界中がまんまとプーチンに騙されて、ロシアによるクリミア併合があった2014年には、ロシアのソチで冬季オリンピックまで開いてしまった。しかも、ソチオリンピックが終わった直後にプーチンはクリミアに軍隊を送ったという用意周到ぶりだった。今から思うと世界はこの頃から、「プーチンの率いるロシアは変な方向に行っている」と思って疑うべきだった。

 

 

第二次大戦の時にナチスドイツ軍はロシア軍捕虜を強制労働させてロシアの民間人を大量虐殺したので、1990年に東西ドイツが統一されるとロシアと国交を結んで、ドイツ政府と企業は戦争の賠償という感じでロシアに多額の援助をしてきた。そのドイツも流石にウクライナ戦争開戦後は他のNATO諸国と同様に反ロシアに回っている。

 

 

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ドイツは第二次大戦で1941年6月22日にソ連に何の警告もなく独ソ不可侵条約を破って「バルバロッサ差作戦」を始めて、その後にウクライナソ連などに多大な損害を与えた国なので、戦後、特にソ連が崩壊して統一されたドイツとロシアはずっと仲良くしてきて、ドイツ政府とドイツの大企業は日本が中国の経済発展に貢献したように、ドイツはロシアの経済発展に貢献してきた。ノルドストリーム2というロシアからドイツまで直接に引かれた天然ガスパイプラインまで作った。ドイツの首相だったメルケルはロシア語が、プーチンはドイツ語がしゃべれるからお互いに通訳なしで友達として会話するほど親しかった。

 

それだけロシアに貢献したドイツが喰らった結果がこのウクライナ戦争という、プーチンによるアメリカと西ヨーロッパ諸国に対する裏切りである。ドイツが親ロシアから反ロシア政策に180度方向を転換して、ウクライナにレオパルド2型戦車まで供与するのはウクライナ戦争以前は全く考えられなかったことだ。絶対にロシアのプーチンに世界で一番騙されたのは、ソ連が崩壊して東西が統一された後のドイツ左翼政府だろう。