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習志野空挺団の年初の降下始め演習を見に行った


1月8日の日曜日に行われた習志野空挺団の降下始めの演習。毎年、一般市民に基地を開放して演習が見物できるイベント。

 

 

習志野空挺団の新年初降下を市民にお見せするというイベントがあったので、そのイベントを動画に撮影してYOUTUBEにアップしたらバズるだろうと思った。でも、僕がそう思うということは他人もそう思っているということだから、習志野空挺団の演習場に行ったら、1万人以上の人が来ていた。

 

 

1月7日からの3連休では東京に行って、浜松町のホテルに泊まって東京観光をしてきた。観光という目的ではあったが、登録者数1000人を越えたユーチューバーでもあるので、ユーチューブに載せられる興味深い場所、イベントなどを訪問する小旅行でもあった。

 

それで僕が、「このイベントを訪問していい動画が撮れたら絶対にバズる(再生回数がすごい数になる)」と思ったイベントが、千葉県の習志野にある第1空挺団演習場で行われた、今年の第1空挺団の降下始めのイベントだった。しかも、今回はアメリカ、イギリス、オーストラリアの空挺隊員も参加するというので、このイベントの動画を撮ろうと思って浜松町のホテルから習志野の演習場まで電車とタクシーで行った。

 

しかし、考えてみれば僕が「このイベントの動画を撮ればバズる」と思うということは、日本国内に同じ考えの人も多くいるということで、習志野空挺団の演習場に着いてみると、1万人以上の見学者で会場は混雑していた。しかも、演習場の入口から降下訓練が行われる場所まではさらに2キロほど歩かないと行けなかった。まあ、軍事訓練というのは危険だから、習志野市の住宅街から数キロ離れた人里離れた場所で行われるのは当然のことだけど。

 

 

 

下の動画が僕が習志野空挺団の初降下を撮影した動画。僕は6万円ほどの4K動画も撮れるデジカメで撮影したが、僕の近くには100万円以上はする大きな望遠レンズ付きのカメラで撮影しているフリーカメラマンもいた。

 

 

 

下の動画が僕が撮影してユーチューブにあげた動画。1万人以上の見物客がいたからあまりいい場所で撮影できなかったのが残念だし、周りにいたプロのフリーカメラマンなどは100万以上もするような高級カメラで撮影をしていたけど、僕は6万円ほどの4K動画が撮影できるデジカメで撮影したから、そんなに写りは良くなかったと思う(苦笑)。それでも遠い位置からでも演習の全部を撮影できた。

 

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それで、習志野空挺団の降下を実際に見てまず思ったのは降下する高度が以上なほどに低かったことである。僕はお笑い番組で芸人が罰ゲームでスカイダイビングをする時みたいに、1000m以上の高度からゆっくりと降下してくると予想していた。しかし、若い自衛隊員に質問をしたら、降下をした高度は何と375mという超低空だと教えてくれた。これは北朝鮮に侵入か、尖閣諸島で中国と有事になった時のことを想定して、レーダーで捕捉されにくい低空から空挺部隊は降下をして、素早く敵陣地付近に自衛隊のベースを作る訓練だから、低空からの降下になったとも教えてくれた。

 

 

 

落下傘部隊の降下訓練だけではなくて、その後にヘリコプターが兵隊と武器を輸送してどんどんと敵中の基地を大きくする訓練だった。この1時間ほどの訓練を見て、僕は戦争映画「遠すぎた橋」と「地獄の黙示録」を思い出した。

 

 

空挺訓練ではあったが落下傘降下だけではなくて、兵隊を輸送するヘリコプターで兵隊を数十人空輸して、落下傘部隊をどんどんと補強していくという訓練もしていた。初めは空挺降下をした数十人の兵隊しか敵地と想定した場所にはいなかったが、その後、ヘリコプターで10人くらいずつ兵隊を補強して、100人近い兵隊が敵の支配地域に基地を作り、最後には装甲車、戦車という本格的な強力な武装をした本隊が到着をして、敵の陣地を制圧するという内容の訓練だった。

 

ここまで訓練を見て、僕は有名な戦争映画の「遠すぎた橋」を思い出した。「遠すぎた橋」は米英連合軍が1944年9月に行った「マーケットガーデン作戦」を描いたものだがが、まず、イギリス第1空挺師団、アメリカ第82と第101空挺師団がオランダの川と運河にかかる橋を確保して、空挺師団がドイツ軍の反撃から橋を守っているうちに強力なイギリス第30軍団の戦車と歩兵部隊の陸上部隊本隊が、ドイツ軍からこの地域を奪回するという作戦だった。でも、最終的には英第1空挺師団が守るアルンヘム橋まで英第30軍団の本隊は届かずに作戦は失敗して、英第1空挺師団は多くの死傷者と捕虜を出してほぼ全滅した。

 

ヘリコプターで兵隊をどんどんと空輸をして敵地を攻撃していくというシーンでは、同じく有名な戦争映画の「地獄の黙示録」を思い出した。キルゴア中佐の率いる第1騎兵師団のヘリコプター部隊が、ベトコンの強力な陣地がある村にまずは空から凄まじい攻撃を行って、敵の反撃がおさまってきたらヘリ部隊から兵隊がたくさん降りてきて、ベトコンの村を制圧するという有名なシーンである。

 

まあ、落下傘部隊とヘリコプター部隊は敵の支配地域の中に空から侵入をして、敵の陣地を潰すことが目的だから、習志野空挺団の訓練がこの2本の映画に似ていたのは当然なことだけど。僕にとっては、「遠すぎた橋」「地獄の黙示録」という映画をDVDではなくて、自分の眼で見たような体験だった。(笑)