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最近のドイツ代表は本当におかしい

クローゼ、ロナウド氏に敬意 | ゲキサカ

 

 

 

サッカードイツ代表がドイツのホームで行われた日本戦で1-4で大敗したことにより、代表監督のハンジ・フリック監督が1900年にドイツサッカー協会が設立されて以来、初めて任期途中で解任されてしまった。ドイツサッカーにとっては本当に深刻な事態である。

 

 

サッカー日本代表がドイツ代表にドイツのホームで4-1で勝ったのは本当に嬉しいが、格下と思われていた日本に1-4で敗戦をして、バイエルン・ミュンヘンを2019年に3冠(ブンデスリーガ、ドイツカップ、チャンピオンズリーグ優勝)に導いたハンジ・フリック監督が、ドイツサッカー連盟(DFB)が1900年に創設されて以来初めて任期途中で突然に解任されてしまったのが本当に心配である。

 

今から23年前の1900年といえばまだドイツは第2帝国の時代であり、第一次大戦が始まる前でまだヴィルヘルム2世が皇帝だった時代で、オーストリア生まれのアドルフ・ヒトラーは1989年生まれだったのでまだ小学生だった。ロンメル、グデーリアンといった後に第二次大戦で電撃戦でヨーロッパを席巻して英雄となる将軍たちも、まだ子供だった時代である。そんな時代以来、DFBの史上初めてドイツ代表監督が突然に解任されてしまった。

 

上の写真に写っているのはワールドカップ最多ゴール記録(16ゴール)を決めた元ドイツ代表のミロスラフ・クローゼだが、今のドイツ代表には彼のような絶対的なストライカーがいない。決定力のあるFWがいないのである。僕が知る限りでは1980年代からドイツにはルンメニゲ、フェラー、クリンスマン、リードレ、ビアホフのような決定力のあるFWがいた。そして、彼らは絶対的に空中戦に強くてヘッディングがすごく上手だった。

 

 

サッカードイツ代表というのは伝統的に足でシュートを放つよりも、ヘディングが得意な選手が多かった。クローゼ、クリンスマンなどのドイツ代表FWはヘディングでゴールを量産していた。でも、今の移民系のFW選手は足で決める選手が多くて、伝統的なドイツのサッカースタイルが変わってきている。

 

 

2002年のサッカー日韓大会では、ドイツ代表FWのクローゼは5ゴール全部をヘッドで決めた。その前のドイツ代表のFWだったクリンスマンとビアホフも、ヘッドでゴールを決めることが多かった。おそらくクローゼのヘッドでのゴールを見た日本人は、「ゴールは足でキックをして決めるものとは限らないんだ。サッカーは腕を使うとハンドで反則になるから、腕以外の体のどこかの部分に当てて決めるればいいんだ」と思って、サッカーのシュートのイメージが変わったと思う。それほど、ドイツ代表の選手はコーナーキックかフリーキックからの空中戦、ヘッディングゴールがとても上手だった。

 

ところが、4-1で日本が勝った時のドイツ代表のシュートにはヘッディングがほとんどなかった。2006年ドイツW杯の数日前には日本対ドイツの親善試合がドイツであったが、2-0とリードした日本に対して、ドイツはフリーキックとコーナーキックから2点を決めて同点にした。そのうちの1ゴールは、コーナーキックからのヘッディングゴールだった。

 

最近ドイツ代表のヘッディングゴールが減ったのはなぜだがよくわからないが、ドイツは最近は移民出身の選手が増えたので、伝統的なドイツのサッカースタイルが変わってきているという感じが、日本対ドイツの試合を見て強く感じた。もはやクローゼ、クリンスマンのようなヘッディングが得意なFWは減って、日本と同じようにドリブルで持ち込んで、足で決める移民出身の選手が増えてると思う。

 

確かに今はドイツだけではなくて、フランス、イングランド、ベルギー、オランダのようなヨーロッパのサッカー強国では移民系のサッカー選手が多い。昔からヨーロッパに住んでいる典型的なヨーロッパ人は白人が多いのだが、サッカーなどのスポーツに限って言えば黒人の割合が圧倒的に多い。それでも、ドイツ以外のこれらの国では白人系選手と移民系選手が上手く融合してけっこう強いチームになっている。

 

ドイツも2014年のブラジルワールドカップでは、開催国であるブラジルに準決勝で7-1で大勝をして、その後4回目の優勝を果たした。その時のチームもけっこう移民系選手が多かった。だから、当時はドイツは移民系選手と白人選手との関係が上手くいっていると思われていた。

 

 

とにかく、早く白人系と移民系の選手が上手く融合して協力をして、強いサッカードイツ代表を復活させてもらいたいと思う。

 

 

なぜ、今のドイツサッカーは日本に惨敗するほど弱くなってしまったのか?その原因は白人系選手と移民系選手との協力関係が上手くいっていないということだけではないかもしれないが、少なくとも僕の眼にはサネ、ニャブリのような移民系選手のFWがか

つてのクリンスマン、クローゼのようには上手く機能しておらず、それが故にドイツが低迷しているようにしか見えなかった。

 

とにかく、ドイツは早く移民系と白人系選手がもう一度上手く融合して協力して強いチームになって、サッカー強豪国のドイツを復活させてもらいたいと思う。